ゴメス No.1弾!93打点は球団来日1年目では阪神最多

[ 2014年9月5日 08:46 ]

<神・D>3回2死、23号ソロのゴメス(右)は今成とヒップタッチ

セ・リーグ 阪神5-3DeNA

(9月4日 甲子園)
 主砲のバットが球場、そして打線に漂う、重い空気を振り払った。同点に追いつかれた直後の3回2死無走者。阪神・ゴメスが左越え23号ソロを放ち、試合の流れを変えた。

 「打てる球が来たら積極的にスイングしていこうと考えていた。いい結果になってよかったよ」

 初球を仕留めた。「打ったのはシュート」。相手先発・三浦が投じた内角への134キロを迷いなく振り切ると、打球は左翼席ではずんだ。湿りがちだった打線に火を付けると、6回にはショートへの内野安打で出塁し、逆転劇の口火も切った。まぎれもなく、「打」のヒーローはG砲だった。

 「(積極性は)自分の状態というより、相手投手による。三浦投手のようなコントロールのいい投手には、“初球から積極的に”と思ったんだ」

 三浦とは来日初対戦。だが、事前にデータは頭に入っていた。その証拠に第1打席、第3打席でもともに、カウント1ボールからのファーストストライクを積極的に打ちに出ていた。そして本塁打を含む3打数2安打と結果を出した。追い込まれてから際どいコースで攻められるより、「先手必勝」を選んだ結果だ。

 「(記録を抜いたことは)光栄ですが、もっともっと、打点を挙げられるようにしたい」

 この日の本塁打で93打点目。打点王へ加速するとともに偉大な先人の記録も抜き去った。76年にブリーデンが挙げた92打点を抜き、球団の来日1年目の外国人選手では史上最多打点を樹立。それでも「この国、このリーグには、たくさんのいい投手がいる。いい意味で打者からしたら嫌な投手が多い。まだまだ学ぶことはたくさんある」と言うから末恐ろしい。日本野球になじんだ時には、一体どれだけの成績を残すのか。「赤鬼超え」は通過点に過ぎない。

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2014年9月5日のニュース