マエケンでも勝てず…広島 今季初3連敗「何か打線の雰囲気が暗い」

[ 2014年5月24日 05:30 ]

<オ・広>7回裏2死二塁、金子に適時二塁打を打たれ、ガックリ天を仰ぐ前田健

交流戦 広島1―3オリックス

(5月23日 ほっと神戸)
 広島はパ・リーグ首位のオリックスに惜敗し、今季初の3連敗を喫した。前田健太投手(26)が登板4試合連続の初回失点を喫するなど、7回3失点。打線も相手エースの金子を打ち崩すことができず、零封負けを免れるのがやっとだった。事態が深刻化する前に、沈滞ムードを振り払い、上昇気流をつかみたい。

 満を持して送り出した自軍のエースが要所で点を失い、打線は敵のエースから好機での1本を欠いた。常に重苦しさがつきまとったセ・パの首位対決。野村監督は惜敗を淡々と振り返った。

 「僕は何とも思っていないが、何か打線の雰囲気が暗いのと、ミスが失点に直結する。それを跳ね返せないのが現状」

 悲観する必要はない。だが傷口は小さいうちにふさぐ必要がある。指揮官は務めて明るい口調を保ち、ナインに奮起を求めた。

 前田健でも負の流れを断ち切ることはできなかった。初回1死から味方失策で走者を背負うと、二塁打、犠飛で先制点を失う。不運な形での登板4試合連続初回失点で、試合の主導権を相手に渡した。

 「前回までよりは感触は良かったけど、いい投球をしても負けは負け。感触は良くても投手としては気分が良くない」

 前々回登板の5月10日中日戦(マツダ)では7回4失点。前回登板の同17日巨人戦(東京ドーム)6回3失点。直近2登板に比べれば、状態は上がってきた。しかし要所で“らしくない”姿が顔をのぞかせる。4回には先頭に四球を与え、次打者に適時二塁打。7回には投手の金子に致命的な3失点目となる適時打を献上した。この日の黒星で前田健の対オリックスは白星なしの5戦4敗となった。

 打線も効果的な一打を欠いた。象徴的だったのは2点を追う5回の攻撃だ。無死からの連打、前田健の犠打で1死二、三塁の同点機を築く。相手が前進守備を敷く中、梵は遊ゴロで三走・木村が本塁憤死。菊池も一ゴロに倒れ、同点機はついえた。監督は「相手エースに、手も足も出なかったわけじゃない」と言う。金子に対し、8回のうち4回、先頭打者を出塁させ、3回で得点圏に走者を送った。それだけに悔やまれる決定力不足だった。

 全勝だった金曜日の連勝が7で止まり、今季初の3連敗を喫した。それでも2位・阪神が敗れたため、ゲーム差は2のまま。大瀬良が先発する24日の同カード。総力を結集させ、投打一丸となって勝つのみだ。

 ▼広島・キラ(9回に平野から零敗を阻止する5号ソロ)交流戦は初めて対戦する投手ばかりだが、映像を見たりして、できる限りの準備をしている。

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