呉昇桓にボーク疑惑 二段モーションの可能性、WBCではシロ判定も…

[ 2014年2月10日 07:10 ]

呉昇桓の投球フォーム。左足の使い方に2段モーション疑惑が

 阪神の新守護神・呉昇桓(オ・スンファン)投手(31=サムスン)の投球フォームがボークを取られる可能性が出てきた。踏み込む左足が着地する直前にフッと浮き上がり一瞬だけ間ができる独特の動きが焦点。審判員が今後の検討材料とすることを決めた。

 阪神キャンプに来ている友寄正人審判長(56)が説明する。「審判の中から“ちょっと、どうなのかな”という意見が出ていた。今はまだ、ダメとかオーケーとか判断はできない。これから話し合って、審判団としての統一した見解を出していきます。きょうの段階では、韓国ではどうだったかと聞き、日本ではこうですと話しただけです」

 初ブルペンとなった7日に一部の審判員から、公認野球規則8・01項の「投球姿勢」に定められている二段モーション禁止に抵触する可能性を指摘する声があった。この日、2度目のブルペン入りで54球を投げた後に、友寄審判長が中西、山口の両投手コーチに事情を説明した。

 打者のタイミングを取りづらくさせる左足の独特の動きが、武器となるどころか一転、ボークの疑いをかけられた呉昇桓は、練習後に「直接に話をしていないのでわかりません」とだけ話した。しかし韓国のオンライン専門メディア「OSEN」の取材には、「プロ入団時に私の映像をメジャーリーグに送ったが、何も問題ないという回答だった」「私の投球動作は自然なもので、形を変えずに投げ続けている」と答えている。昨年3月のWBCでも一度、俎上(そじょう)に載ったが「国際大会でも問題はなかった」―。

 不正投球と認定されれば阪神にとっては一大事だが、呉昇桓は過去に物議を醸したときと同様の回答が届くことに自信を見せている。

 ▼阪神・中西投手コーチ 審判としては検討するということだった。こちらとしては、WBCでも問題ないということだから。

 ▽公認野球規則8・01の抜すい 正規の投球(a)(1)及び(b)(2)打者への投球に関連する動作を起こしたならば、中途で止めたり、変更したりしないで、その投球を完了しなければならない。【注2】“中途で止めたり、変更したり”とは(中略)故意に一時停止したり、投球動作をスムーズに行わずに、ことさら段階をつけるモーションをしたり、手足をぶらぶらさせて投球することである。

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2014年2月10日のニュース