巨人 横綱相撲で受け止める 原監督「ウズウズ」阿部「ワクワク」

[ 2013年10月16日 06:00 ]

CSファイナルS初戦に向け打撃練習する坂本

セ・リーグCSファイナルステージ第1戦 巨人―広島

(10月16日 東京D)
 王者は動かず迎え撃つ。セ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージが16日、東京ドームで開幕する。レギュラーシーズン3位ながら、強力投手陣を擁し勢いに乗る広島に対し、巨人・原辰徳監督(55)は、中軸を中心とする先発メンバーに攻略を託す姿勢を示した。昨年は3連敗スタートとなったファイナルSで、王者の戦いざまを見せる。

 決戦前日。東京ドームでの最終調整を見守った原監督は、野球少年のような笑みを浮かべて現在の心境を口にした。

 「少し時間があった分、早くゲームがしたいなとウズウズ感が出てきました。選手一人一人の気持ちをいうのであれば、ウズウズしているのではないでしょうか」

 早く試合がしたい。その思いが「ウズウズ」という言葉に表れた。「期待と不安があるからこそ緊張感があるし、ウズウズする」と話したが、言葉には自信がにじんだ。敵将の野村監督に対しては「オーソドックスに来るでしょう」と予想。そして受けて立つ自軍については山のごとく、動かずにじっくりと戦う意向を示した。

 広島は前田健、バリントン、野村、大竹の「10勝カルテット」を含め、右投手がそろっている。ボウカー、脇谷、橋本ら左の代打陣をそろえ、シーズン中は早めに代打を送るなどして戦局を打開することが多かった原監督だが、今回は「ある程度、先発で出たメンバーでの勝負になると思う」と阿部、村田、高橋由らの先発メンバーに、力量のある広島投手陣の攻略を託す意向を示した。主将の阿部も「10勝以上している投手が4人いる。後ろもミコライオがいて、いいバランスだなと。取れる時にしっかり点取れるようにやっていきたい」と意気込み、指揮官のウズウズに呼応するように「ワクワクしています」と話した。

 がっぷり四つで相手を受け止める、まさに横綱相撲のような野球。「先手必勝であることは間違いない。しかし動ずることなく一戦一戦積み重ねて、日本シリーズの切符を勝ち取りたい」。ファイナルSのテーマは不動心だ。

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2013年10月16日のニュース