長谷川が決めた!ソフトバンク5連勝 レオのしっぽ見えた

[ 2013年5月4日 06:00 ]

<ソ・西>延長11回、サヨナラ打を放ち喜ぶソフトバンク・長谷川(中)

パ・リーグ ソフトバンク7-6西武

(5月3日 ヤフオクD)
 ソフトバンクは3日、西武戦の延長11回1死一、二塁で長谷川勇也外野手(28)が09年4月25日楽天戦(ヤフードーム)以来4年ぶり2度目のサヨナラ打を放ち、チームも今季初の5連勝を飾った。これで首位を走る西武に4連勝し、2ゲーム差まで接近。GW期間中の福岡の風物詩「博多どんたく港まつり」も開幕、球場の内も外もお祭り騒ぎだった。

 お祭り騒ぎと化した。同点の延長11回1死一、二塁、長谷川が左腕・ウイリアムスの内角高めシュートを左前へ運ぶ。4年ぶりのサヨナラ打だ。一塁ベースを回ったヒーローは即座に歓喜の輪へのみ込まれる。春季キャンプ中に負った前頭部陥没骨折は完治していない。手洗い祝福で頭部を容しゃなく叩かれ、必死に頭部を守っていたものの笑顔は絶やさなかった。

 「チームのみんな、僕の頭が折れているのを忘れていたみたいです。何とか守りました。抜けるか微妙な打球だったし、抜けてくれと思った」

 確率では圧倒的に不利だった。11回1死二塁、西武ベンチは昨季、ウイリアムスと2打数2安打だった本多を敬遠。対照的に長谷川は試合前まで対左腕の打率・115とタイミングが合わなかった。それではなぜ打てたのか。「左投手にはしっかり目を合わせたらどうだ」と秋山監督にアドバイスされ、ボールの軌道が見やすいよう体を開く構えに変更。6回2死一、三塁も左腕・武隈から右前適時打するなど、この日は左投手を2打数2安打と攻略し、相手の計算を狂わせた。

 一時4点あったリードを浅村の満塁弾で追いつかれるなど首位の底力を見せられた。ただ、それ以上の勢いがある。直後の8回無死、今季新加入の吉村が真ん中高めのフォークボールを完璧にとらえた。本拠地では初の勝ち越し2号ソロだ。「打った場面も最高でした。あの時点では、ですけどね」。9回に同点とされお立ち台こそ逃したが、移籍後初猛打賞のおまけ付きだった。

 この日、博多どんたく港まつりが開幕し、ヤフオクドームには定員いっぱいの3万8561人が押し寄せた。お祭りムードのなか、今季初の5連勝で貯金を最多の2とした秋山監督は「まさかまさかの展開だったが、打つ方は一生懸命やっているし、いいんじゃないか」とご満悦だ。首位・西武を相手に今季初の同一カード3連勝し、2ゲーム差。レオのしっぽをはっきり視界にとらえた。

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2013年5月4日のニュース