ラミV打→5回で守備固め キヨシ逃げ切り策当たった

[ 2013年4月12日 06:00 ]

<D・広>4回無死二、三塁適時打を打ったラミレスはベンチに向かってポーズを決める 左はエルドレッド

セ・リーグ DeNA6-2広島

(4月11日 横浜)
 勝つ流れをつくるにはこれしかない。中畑監督に迷いはなかった。4回無死二、三塁からラミレスの左越え安打で2点を先制。2死後、鶴岡の左越え適時二塁打で3点目が入った時点で決断した。

 「きょうの小杉の調子なら3点あればいける。今年に限っては守りの大切さを前面に出さなきゃいけないんだ」

 5回の守備から殊勲打のラミレスをベンチに下げた。前夜何でもない飛球を落とし、逆転負けのきっかけをつくった主砲。不振のモーガンともども先発から外すことも頭をかすめたが、外国人初の2000安打を達成した功労者に対する敬意が踏みとどまらせた。

 その代わり「ゲーム展開次第では早めに手を打つ」。イメージ通りの采配だった。2年契約の契約最終年。勝負の決断はいい循環を生んだ。ラミレスに代えて5番に入れた金城が5回に右越え適時二塁打。6回には好投の小杉に代えて打席に送った多村が7年ぶりのチーム復帰初安打となる左越え2ランを放った。

 全てがうまく回っての今季本拠地初勝利。ラミレスは交代について「監督がチームの勝利にとってベストと思って決断すること。たとえ1―0の1回で代えられてもダイジョーブ」。前夜のミスについても「あれが日本でやる最後のエラーではない。これからももっとするよ」と笑わせて「自分がどういう選手か分かっている。打撃でチームの勝利に貢献できる選手なんだ」と続けた。

 球場入りする前、祖父母と両親が眠る横浜市戸塚区の高松寺に参った中畑監督。会心の勝利に意を強くした。「こういう選手起用が多くなると判断してもらっていい。ファンもラミちゃんが打つのは見たいけど、エラーは見たくないでしょ」。連敗を3で止め、借金1。再び貯金目指して12日から甲子園、広島の旅に出る。

 ▼DeNA・多村(7年ぶりの古巣復帰。6回に代打1号2ラン)今シーズンの第1号が横浜でよかった。ずっと地元に帰ってきたいと思っていたし、皆さんの声援が打たせてくれた。

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2013年4月12日のニュース