投手に異例の直接指導…岡田監督、金子を“緊急改造”

[ 2012年6月8日 06:00 ]

岡田監督(右)が見つめる中、投球練習する金子千

 オリックス・岡田彰布監督(54)が7日、エースを“緊急改造”した。阪神2連戦を前に、9日に先発が有力な金子がほっともっとフィールド神戸でブルペン入り。投球練習を見守った指揮官は金子にワインドアップから昨季までのノーワインドアップ投法に戻すよう指示し、打者目線から助言を送った。

 ワインドアップで投球練習を開始した金子をじっと見つめていた指揮官は、投球練習を一時中断させて言葉を発した。「投げやすい投げ方でええんちゃう? 振りかぶって投げる間に(打者の)タイミングも合うもんや」。今季より無走者のケースは主にワインドアップで投げていた金子だったが、勧めを受けると、指揮官の教え通りに投球練習を再開した。

 選手心情に配慮して極力、グラウンドレベルでの直接指導を避けてきた指揮官。野手陣への打撃指導はあっても投手のフォーム改造に着手するのは極めて異例だ。金子は5月22日の阪神との前回対戦で今季初完封を飾ったが、3日の巨人戦で6失点降板するなど2連敗中。岡田監督は「クイックを早くしてタイミングを外して抑えてたやろ」と、前日6日に好投を許したヤクルト・ロマンを例に説明を加えた。

 エースの復調なくして進撃はありえない。金子は「元に戻すだけですから」と言葉に力を込めた。星野投手コーチは「完封もあれば打たれることもあった。(腕の振りを)コンパクトにという狙いもある。本人も納得している」と話した。過去1勝1敗の甲子園については「どこでやってもやることは同じ」と金子。助言を胸にマウンドに上がる。

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2012年6月8日のニュース