ダル 竜巻“被害”…本拠地マウンド初体感お預けに

[ 2012年4月5日 06:00 ]

ホームスタジアムのレンジャーズ・ボールパーク・イン・アーリントンで初練習するダルビッシュ

 レンジャーズのダルビッシュ有投手(25)が、10年に一度の災害に本拠地初練習を妨害された。3日(日本時間4日)、複数の竜巻がテキサス州を襲い、レ軍の本拠地アーリントン周辺でも暴風雨のため多数の被害が発生。グラウンド使用が制限されたため、本拠地のマウンドの感触を確かめることができなかった。ダルビッシュは4日(同5日)に傘下の2A相手に先発し、シーズンへ向けての最終調整を行う。

 日本では爆弾低気圧が猛威をふるっているが、米国でも春の嵐が渦巻いた。午後3時30分。レンジャーズ・ボールパーク周辺は静寂に包まれた。本来ならば新加入したダルビッシュを一目見ようと、赤と青色のファンでにぎわうはずが、竜巻の発生で本拠地のテキサス州アーリントンでは非常事態宣言が発令。テレビやラジオでは外出を控えるよう促す放送も続いた。

 移動中に悪天候に遭遇したダルビッシュも「風は凄く強かった。驚きました」とビックリ。球場近くでは木々が倒れ、大型トレーラーが民家に突き刺さった。停電で信号機が作動せず警察も緊急出動。幸いダルビッシュら選手に直接の被害はなかったが、アーリントンでは約20人の負傷者が出たという。さらにダラス・フォートワース国際空港では400便以上が欠航。竜巻と前後してひょうも降る異例の事態に、捕手ナポリは「出身のフロリダではハリケーンはよくあるけど、凄く怖かった」とおびえていた。

 ダルビッシュにとっては初の本拠地での練習日。公式戦初登板となる9日(同10日)のマリナーズ戦へ向け、本来ならマウンドの感触などを確かめる場となるはずだった。しかしジョン・ブレーク広報部長が「10年に一度の大災害」と話すほどの嵐の影響で、ベルトレら主力5選手が集合時間に間に合わなかった。辛うじて練習は行ったが、内野にはシートがかけられ、マウンド上の体感温度や湿度なども体感することはできなかった。

 それでも午後7時すぎからは練習試合も無事行われ、球場の雰囲気だけは味わえた。4日(同5日)の2A相手の最終登板は4回65球前後を投げる予定。異例のハプニングに妨害されはしたが、デビュー戦までに万全の準備を整えることに専念する。

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