6回4連打で1点差…七十七銀行“諦めない姿”届けた

[ 2011年10月23日 06:00 ]

<七十七銀行・日本生命>6回、目黒の犠飛で生還した高橋(左端)を迎える七十七銀行ナイン

第82回都市対抗野球第1日 七十七銀行3-7日本生命

(10月22日 京セラD)
 七十七銀行ナインが被災地へ、諦めない姿勢を届けた。最後は3―7と突き放されたが、0―4の6回には4連打などで一時は1点差に迫る猛攻。2年ぶりの初戦突破は逃したが、上野尚文監督は「東北のチームが頑張っているというのを発信できたと思う。持ち味の粘りは発揮できた」と充実感をにじませた。

 被災した仙台市の代表として、左袖には喪章をつけ、右胸には「復興へ頑張ろう!みやぎ」のワッペンをつけてプレーした。震災当日は奄美大島で春季キャンプ中だったが、宮城県女川町の支店では4人が死亡し、多数の行方不明者も出た。ナインも約2カ月間、捜索活動を手伝う日々が続いた。上野監督は「当時はこの地にいることが想像できなかった」という。6月から会社の判断で全体練習を再開。以降は「野球ができることの喜びを勇気に変えよう」と気持ちが切り替わった。

 古川主将は「また来年も都市対抗出場を目指したい」と誓った。ナインが震災を通じて得たものも少なくはない。野球を通して広がった大きな輪は、チームの財産として残されていくはずだ。

続きを表示

2011年10月23日のニュース