薬物使用減って故障者増加?米で意外な研究結果

[ 2011年9月20日 12:38 ]

 米大リーグが薬物対策を強化した2006年以降、けがで欠場する選手が増えたとの調査結果を米ケラー陸軍病院の研究チームがまとめ、19日までに米医学誌に発表した。

 ステロイドなどの筋肉増強剤は長期的に使用するとさまざまな健康問題を引き起こす。だが研究チームによると、短期的にはけがの回復を早める効果もあるといい「薬物使用が減ったことが、故障者の増加につながった可能性がある」と思わぬ影響に驚いている。

 研究チームは02~08年の大リーグの故障者リストを調べ、シーズン中にけがをする頻度をはじき出した。その結果、02年から05年にかけては、故障者が出る頻度は徐々に低下。ところが大リーグが薬物監視を強化した06年からは上昇に転じ、08年には最も低い05年の約4割増にまでなった。

 また、季節別で見ると、シーズン開幕直後の4月に最もけがが多く、その後、シーズンが経過するにつれて減少していた。シーズン前の準備不足がけがにつながっている可能性があるという。(共同)

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2011年9月20日のニュース