指揮官兄弟対決は兄の勝ち!如水館が2年ぶり全国切符

[ 2011年7月28日 06:00 ]

<如水館・広島新庄>8回1死満塁、金尾の左前2点適時打に沸く迫田監督(中央)ら如水館ナイン

広島大会決勝 如水館5-2新庄

(7月27日)
 如水館の迫田穆成(よしあき)監督(72)が、新庄・迫田守昭監督(65)との兄弟対決を制した。

 「ウチは発展途上のチームだが、指示を出して(選手が)応えられるようにはなってきている」。連日の接戦を制して手にした2年ぶりの全国切符。指揮官は孫ほども年の離れたナインを頼もしそうに見つめた。

 同点に追いついた直後の7回2死満塁。迫田監督はそれまで3三振の安原に「引っ張ってもいい場面。思い切っていってこい」と耳打ち。積極性を思い出させ、決勝の左前打を導き出した。夏の大会4度目となった兄弟対決は、これで兄の3勝目。「あまりいい気持ちはしませんよ。両親が上(天国)から見ていたら、喜んだでしょうが」と笑って話し、弟に対しては「甲子園はまだ早いと言われたと思って、頑張ってほしい」とエールを送った。

 ▼新庄・迫田守昭監督 経験も何もないチームが予想以上によくやった。(兄弟対決の)意識は全くなかった。印象は昔と変わったなという感じ。細かいことはやってこなかった。

 ≪「諦めてはいけない」思い込め始球式≫東日本大震災で被災し、宮城県多賀城市の秀光中教校から4月1日に国泰寺高校に転校してきた岡田采夏さん(3年)が決勝戦で始球式を務めた。学校での模試中に地震が発生し、当日は寮に帰れず。数日後、横浜市内の自宅から父親が車で迎えに来て、その後に両親の実家のある広島への転校を決めた。ノーバウンド投球でスタンドからの拍手を浴びた岡田さんは「日本全体に“諦めてはいけない”という思いを一球に込めました」と話した。

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