七条 マエケンに投げ勝ち無傷の3勝目!初安打も記録

[ 2011年7月28日 06:00 ]

<ヤ・広>先発で3勝目を挙げた七条と小川監督(左)がナインを迎える

セ・リーグ ヤクルト3-2広島

(7月27日 神宮)
 マウンドで「これでいいのだ!」と思ったかは別として、痛恨の被弾が新人右腕の意識を変えた。ヤクルトのドラフト2位ルーキー七条が、6回3安打2失点で無傷の3勝目。敵のエース前田健に投げ勝った右腕は「調子が悪い中で粘れたのが収穫です」と胸を張った。

 過去4試合で2勝も、前回18日の横浜戦(横浜)は4回途中までに6四球の大乱調。「序盤は前回登板が頭にあり、手投げでストライクを欲しがった」と振り返る。1点リードの3回2死一塁で丸に逆転2ランを被弾。捕手・相川の内角要求に応えられず、真ん中の直球を痛打されたことで開き直った。「あの一発で冷静になれた。右の軸足に体重を乗せて、制球も良くなった」。4回から3イニング連続3者凡退。相手の早打ちを察知して、初球から際どいコースに投げて白星につなげた。

 社会人などを経てプロ入りした27歳。顔が昭和の人気アニメ「天才バカボン」のバカボンに似ているが、そのプライベートも「昭和の薫り」が漂う。球宴休みの期間は2月に生まれたばかりの長男・直輝くんの育児を手伝うなど家族サービスをする一方、1人で近所の銭湯に出掛けてリラックス。風情のある雰囲気の中で心と体を洗い、後半戦に向け英気を養った。

 2回にはバットでも左前にプロ初安打を記録した七条は「たまたまです。真ん中に来たので」と笑顔。新人の無傷の3連勝は、先発に限れば昨年の中沢に並ぶ球団タイ記録だ。自ら「活躍している」と認めれば、本拠地の登場曲を「天才バカボン」のテーマ曲にする予定。「ボンボン、バカボン、バカボンボン」のBGMで登場する日は近い。

 ≪七条 次回登板で球団新記録狙う≫七条(ヤ)が初登板初勝利から3連勝。チームでルーキーの開幕3連勝は、今季の久古も救援で4連勝しているが、すべて先発となると昨年中沢(3連勝)以来だ。なお、ヤクルト新人の無傷の連勝記録は前記久古、69年藤原(当時アトムズ)の各4連勝。2人はいずれも救援登板を含んでおり、七条が次回の登板で球団初のオール先発の4連勝を目指す。

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