最後は1点差…巨人、冷や汗逃げ切り!連敗ストップ

[ 2011年4月20日 21:50 ]

4回巨人2死満塁、亀井が中前に同点の2点打を放つ。投手スタンリッジ

セ・リーグ 巨人5-4阪神

(4月20日 甲子園)
 阪神ー巨人伝統の一戦、2回戦は阪神・スタンリッジ、巨人は来日初登板となるトーレスの先発。阪神は前夜、劇的なサヨナラ勝ち、宿敵を叩いてさらに波に乗りたいところ。逆に巨人は3連敗中だけにもう負けられない。

 両軍、ともに静かな立ち上がり。初回、巨人は3者凡退。阪神も不調のマートンが左前打で出塁、平野が送り鳥谷が四球を選んで1死一、二塁の好機をつかむが、新井貴が二塁ゴロで併殺に倒れた。

 2回から試合は徐々に動き出した。巨人は2死から長野が中越え三塁打。しかし亀井が右飛で先制ならず。その裏、阪神は先頭ブラゼルが左方向への二塁打で出塁。金本四球の後、城島は二塁ゴロで1死二、三塁。ここで8番俊介が遊撃へ抜けそうな当たり。巨人・坂本が跳びついて止めたものの内野安打となり、三走ブラゼルが生還。阪神が先制した。ただ、この後、俊介はトーレスのけん制にひっかり二塁憤死。9番スタンリッジも一邪飛に終わり、追加点のチャンスを逃した。

 巨人先発のトーレスは制球がいまひとつ安定せず、3回も2死を取った後、鳥谷を四球で出す。続く新井貴が中前打を放ち、エンドランが決まって2死一、三塁。するとブラゼルの打ちあげた打球は左前へポテンと落ち、鳥谷が還って2点目。前夜の勢いが出た序盤の阪神だった。

 安定した投球を続けていたスタンリッジだったが、4回2死から突然乱れた。ラミレス、高橋と連続四球。さらに長野のボテボテのゴロをスタンンリッジが取れず内野安打に。満塁となって亀井が中前へヒット!2者が還り巨人が同点に追いついた。さらに亀井が盗塁を決め二、三塁となったが、トーレスを三振に斬って取り、なんとか切り抜けた。

 7回、阪神はルーキーの榎田が登板。見事に3者凡退に抑えた。

 その裏、巨人もトーレスに代えて内海が登板。打席には榎田の代打で前夜のヒーロー・新井良。今乗っているこの男の打球は二塁ゴロだったが、脇谷がファンブルし出塁。さらにマートンが左前へ運ぶ。2番平野はきっちり送りバントを決めて1死二、三塁と絶好機をつくった。続く鳥谷は左飛を打ち上げ三走・新井良がホームを踏んでついに阪神勝ち越し!さらに新井貴のところで内海が暴投し2死三塁。そして四球で一、三塁となり阪神はもう押せ押せとなった。次打者・ブラゼルの打球はふらふらっと上がり二塁へ。脇谷は猛烈にバックしながらなんとかキャッチしたものの、その場にバタリ。審判はアウトと判定し阪神の得点は1点に終わった。しかし、ここで真弓監督が判定に不服を示しと猛抗議。結局受け入れられなかった。ここで追加点を取れなかったことが阪神にとって最後まで響いた。

 8回、巨人打線が代わった久保田に襲いかかる。小笠原、ラミレスの連打、高橋の四球で無死満塁のチャンス。6番の長野は甲子園に強いという評判だが、その通り、三塁線の強い打球を新井貴が大きく弾き、ファールゾーンへ。この間に2者が還り逆転!さらに亀井の打球はボテボテの当たりながら三塁前に転がり適時内野安打に。1点が加わり、久保田は1死も取れずに降板、小島にスイッチした。

 小嶋はその後もピンチが続いたが、最後、坂本を打ち取りこの回3点で切り抜けた。

 この試合、山口がベンチ入りしていない巨人は9回、ロメロを送りだした。この時点でもう延長はない。まず関本三ゴロで1死を取ったものの、マートン中前打、平野、鳥谷に連続四球を与え、なんと満塁に。打席には新井貴が登場して甲子園は大盛り上がり。ロメロはフォーク連投で勝負するが決まらない。フルカウントまでいったが、最後は直球で三振に斬った。2死で代打は桧山。ここでロメロが暴投、三走が還りついに1点差!しかし、最後はフォークで空振り三振に取り、大乱戦に終止符を打った。

 巨人は連敗3でストップ。決勝打を含む4安打の長野は「(4安打は)たまたま。紙一重の試合が続いていたので勝ててよかった」とホッとした表情だった。

 ▼巨人・亀井(4回同点適時打)2死から前の人たちがつなげてくれたので、このチャンスを生かすことだけを考えた。甘い球は初球からいこうと思っていたので(ヒットが出て)良かっす。(今季初スタメンに)与えられたポジションでベストを尽くすだけです。

 ▼巨人・トーレス(初登板も6回で交代)無駄な四球が多く三振も少なかったことからも自分の投球ができなかった。きょうの投球には満足していない。
 その後はともに立ち直り、スタンリッジ、トーレスとも6回まで得点を許さず、2―2同点。伝統の一戦らしい競り合いを演じた。

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