稼頭央、延長10回V二塁打!楽天貯金独り占め

[ 2011年4月20日 06:00 ]

<ソ・楽>ソフトバンクに勝利しタッチを交わす松井稼(背番32)ら楽天ナイン

パ・リーグ 楽天2―1ソフトバンク

(4月19日 ヤフードーム)
 楽天は19日、1―1で迎えた延長10回1死二塁から松井稼頭央内野手(35)が決勝の左中間二塁打を放ち、球団史上初となる開幕から3カード連続で初戦を勝った。

 8年ぶりに日本球界復帰を果たしたベテランが開幕から全7試合で安打を放ち、打線をけん引。チームは5勝2敗で、パ・リーグの貯金を独り占め。東日本大震災の被災者に向けてリーグ優勝を約束した星野楽天が、「がんばろう東北」を合言葉に突っ走る。 
 
 ベンチで鬼の形相で見つめる闘将にも負けない鋭い眼光だった。延長10回1死二塁。松井稼は守護神・馬原の初球フォークを強振した。「岩隈も頑張っていたし、みんながつないでくれたチャンスだったので何とかしたかった。中途半端だけはやめようとね」

 2ボール1ストライク。今度はフォークが外角高めに来た。甘い球を逃すはずがない。再びフルスイングした打球は左中間を真っ二つに破った。決勝二塁打。沸きに沸く三塁ベンチに向かって「ワオ!」。自ら驚くひと声でまた盛り上げた。

 開幕から3カード連続の初戦白星は球団創設7年目で初めての快挙。首位はもちろん、パ・リーグの貯金を独り占めだ。東北に勇気を与える快進撃。星野監督はこう言う。「復興するには何年もかかる。だから楽天は被災した人々とずっとつながっていないとダメなんや」。あらゆる支援を惜しまずにやり続ける。そして試合に勝ち続け、初のリーグ制覇を成し遂げる。「頭(初戦)を取るだけじゃなく、3つ目も取りたい」。今季初の3連戦3連勝へ。闘将はどこまで勝利にも貪欲だった。

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