神宮デーゲーム中に照明点灯…東電管内で初

[ 2011年4月20日 06:00 ]

<ヤ・中>震災発生以降、東京電力管内では初めて照明をつけて試合が行われた神宮球場

 神宮球場の照明に明かりがともった。8回、中日の攻撃に入る前の午後4時37分。薄暗かった内野を照らし、4月中のナイター自粛を決めている東京電力管内で初の照明点灯試合となった。

 「もしもの場合は減灯で臨む方針で、球場と打ち合わせていた。お客さんの安全確保、選手のプレーへの支障も考え、この暗さでは審判団の判断も致し方ない」と試合管理人のヤクルト・新純生球団常務。牧田匡平球審は「5回くらいから気にしていた。降雨でさらに暗くなり、8回に判断した」と説明した。

 この日は東京六大学との併用日で試合開始は午後2時。東京の日没は午後6時17分だから晴天なら問題なかったが、曇りのため関係者は雨雲が広がった5回から明るさをチェック。最も暗いときで800ルクスまで落ち、雨が降り出した8回に決断した。つけたのは照明塔全6基のうち内野4基の一部で全点灯時(使用電力は1時間あたり756キロワット)の3分の1。試合終了は午後5時12分だから約35分間の点灯で戸頃(とごろ)啓球場長によると「使用は170キロワット以下」という減灯だ。

 4日の実行委員会では東京電力・東北電力管内のデーゲームで審判団が照明が必要と判断した場合は減灯で対応することを確認。節電対策に日没コールドはなく、新常務は「選手も淡々とやってくれた。ぎりぎりの判断だが最後までできてよかった」と安堵(あんど)の表情だった。

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2011年4月20日のニュース