斎藤 完成度証明!13日実戦デビュー決定

[ 2011年2月3日 06:00 ]

ブルペンで投げ込む日本ハムの斎藤

 日本ハムのドラフト1位右腕・斎藤佑樹投手(22=早大)が13日の韓国サムスン戦(名護)にも実戦デビューすることになった。2日は沖縄・名護キャンプで初のブルペン投球。梨田昌孝監督(57)らを座らせて38球を投げ込み、完成度の高さを証明した。

 斎藤も驚いた。ブルペンに入ると、捕手ミットを手にした梨田監督が待っていた。「聞いてなかったのでびっくりした」。それでもマウンドに上がれば一瞬でスイッチは入った。まずは立ち投げで18球。そして座らせて直球を3球投げ込んだ。ここで指揮官は中山ブルペン捕手と交代。さらに今成、鶴岡も黄金ルーキーの球を受けた。

 投手1人に捕手4人。異例な光景にも甲子園、神宮で修羅場をくぐり抜けてきた右腕の集中力は乱れない。「きょうは審判がいたのでストライクゾーンを意識してチェックしました。アマチュアに比べると少し狭い。ボール半個ぐらいかな」。それでも第1球から9球連続ストライク。このオフから取り組む軸足(右足)の膝を伸ばしたフォームのバランスを確認しながら直球は25球中20球、80%がストライク。逆に変化球は13球中10球の77%がボールとなった。

 一見、変化球に苦しんだように見えるが、これこそが実戦派と称される真骨頂なのだ。「自分は実戦で力を発揮するタイプ。ワンバウンドしたのはスライダー。(高校、大学時代から)いつもあそこに投げていました」。斎藤のウイニングショットは横でなく縦に落ちる。空振りを奪うイメージならば当然狙いは低めとなる。

 新人離れした意識に梨田監督も昨季韓国シリーズに進出した強豪サムスン戦で実戦デビューさせる方針を固めた。「球を受けたのは3球だが、あれだけ低めに来れば飛球にならない。ブルペンであと2回、打撃投手を1回やらせて実戦で投げさせたい。早ければ13日ぐらいかな」。先発で1イニングが有力だが、その後のプランも水面下で検討される。練習試合、オープン戦で結果を残せばダルビッシュ、武田勝、ケッペル、ウルフに次ぐ開幕5戦目、3月30日のオリックス戦(東京ドーム)でプロ初登板となる。

 「自分はいつでも投げられる状態なので、できれば早く投げたい」。相手はどこでもいい。ただ、打者と対峙(たいじ)して自分の力を試したい。開幕1軍への青写真は、斎藤の中でしっかりと描かれている。

 ▼日本ハム中山ブルペン捕手(斎藤の投球を受けて)たった3球だけど、品の良さが球から伝わってきた。人が良いんだろうね。球の質が良い。

 ▼日本ハム山田GM 初日にしてはコントロールが良かった。でも彼はマウンドで実力を出すタイプでしょう。 

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