早過ぎる別れ…涙雨、木村拓也コーチの通夜しめやかに

[ 2010年4月10日 06:00 ]

木村拓也コーチの遺影

 7日にくも膜下出血のため死去した巨人・木村拓也内野守備走塁コーチ(享年37)の通夜が9日、広島県広島市西区の平安祭典広島会館でしめやかに営まれ、広島時代の監督だった達川光男氏、出場したアテネ五輪で監督代行を務めた中畑清氏ら約800人が参列して別れを惜しんだ。

 胸には汗が染み込んだ練習着が畳んで置かれ、棺の上には長男・恒希君(10)がバットを飾った。37歳のあまりにも早過ぎる死。降り続く雨に達川氏はしみじみと言った。「タクはどんな悪条件でも喜んで試合に出たのを思い出す」。ドラフト外のプロ入りながら日本ハム、広島、巨人で19年間もプレー。内、外野、捕手と投手以外はどこでも守った同コーチらしいエピソードだ。巨人の同僚で昨季限りでともに引退した元西武の清水崇行氏は「きれいな顔でした。今でも信じられない」と声をつまらせた。
 450本の供花が届けられ、巨人・長嶋茂雄終身名誉監督ら多くの球界関係者、さらに同い年でテレビ番組で共演したこともあるSMAPの木村拓哉の名前も。巨人・清武球団代表は「チームの人間はきょうも戦っている。通夜、告別式に出たいという選手を止めるのが大変だった」と言った。木村家、読売巨人軍の合同葬(葬儀委員長は巨人・桃井球団社長)という形で行われる葬儀・告別式は10日、正午から同所で営まれる。

 ▼中畑清氏(スポニチ本紙評論家)家族の姿を見ると大切なものを残して逝きやがったな。つらいしメチャクチャ悔しいよ。
 ▼佐々岡真司氏(スポニチ本紙評論家)お互いの子供同士が、ソフトボールの同じリーグで戦う仲間。ユニホームを脱いで、今度は子供のプレーする姿を見るのが楽しみだったろう。そう思うとやりきれないし、悔しいと思う。安らかに眠ってください。

 ▼主な参列者 加藤良三コミッショナー、広島・松田元オーナー、広島・鈴木清明球団本部長、中畑清氏、佐々岡真司氏(ともにスポニチ本紙評論家)達川光男氏(元広島監督)佐々木主浩氏、池谷公二郎氏、金石昭人氏、高木豊氏、宮本和知氏、清水崇行氏、小関竜也氏(いずれも野球解説者)ロッテ・石川晃球団副代表

続きを表示

2010年4月10日のニュース