「恐怖の9番打者」は「驚異の満塁男」でもある!

[ 2009年9月3日 06:00 ]

<ロ・日>笑顔の金子誠を中心に輪を作る日本ハムナイン

 【日本ハム3-1ロッテ】金子誠のバットが連敗を止め、2年ぶりの優勝へチームを再び勢いづかせた。2回2死満塁で先制の左翼線2点二塁打。16年目のベテランは「最近先制してなかった。きょうも(初回に)先制できなくて嫌な流れだったから先に点を取らないと、と思った」と落ち着いた口ぶりで振り返った。

 これで今季満塁では10打数6安打、打率・600で13打点の“満塁男”だ。圧倒的な勝負強さの裏にはベテランらしい気配りも隠されている。「前(の打順)に捕手が入ることが多いでしょ。きょうみたいに(大野)奨太とか、チャンスで三振するとリードにも響く。だから少しでもリードが楽になるようにカバーをしようと思ってる。それが数字に出ているだけ」。先制打は大野の三振で2死となった直後の一撃だった。
 自身は満身創いの体にムチ打っての出場が続く。股関節の違和感で前夜は途中交代した。それでも今季111試合に出場。「苦労してますよ。抑えて我慢している」。昨季はほとんど治療に行かなかったというが、今季は「1カ月に1回、リハビリみたいなもの。それがうまくいってる」と休日を使って体をケア。インフルエンザ騒動で主力に離脱者が出ても、33歳のベテランはびくともせずにチームをけん引し続けた。
 梨田監督も「2死からよく打った」と貴重な一打に最敬礼。優勝マジックは1つ減って25。恐怖の9番打者が存在感を発揮している。

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2009年9月3日のニュース