雑草魂だ!上津原2安打完封!

[ 2009年8月23日 06:00 ]

<三菱重工広島・セガサミー>完封勝利のセガサミー先発の上津原

 【セガサミー5-0三菱重工広島】許した安打はわずか2本。97球で今大会完封一番乗りのセガサミー・上津原は「コンビネーションが良かった。まだ投げられますよ。一戦一戦頑張るだけです」と胸を張った。最速140キロ前後もスライダーとシンカーに緩急をつけて球種を増やし、三菱重工広島打線を手玉に取った。

 上津原は昨年大会も初戦で七十七銀行を6安打完封。チームに東京ドーム初勝利をもたらしたが2回戦のJFE東日本戦は救援登板で、3点リードの9回2死から4失点して逆転負けを喫した。「きょうも9回2死からその場面を思い出しました」。その苦い教訓から試合終了まで油断しない精神も身に付いた。

 青学大では高市(ヤクルト)の控えで東都リーグは2勝だけ。同期では円谷(巨人)、大崎(西武)ら5人もプロに進んだ黄金世代だが負けてはいない。元西武の佐々木監督は「上津原は昨年より安定感もあるしもっといい投球ができるよ」。“雑草魂”を胸に刻み込む右腕が創部4年目のチームの快進撃を支える。

 ◆上津原 詳(うえつはら・しょう)1984年(昭59)10月28日、福岡県生まれの24歳。神奈川・三田小3年から野球を始めて投手。睦合中では軟式野球部に所属。東海大相模1年夏からベンチ入り。3年夏は神奈川大会準優勝。青学大1年春からベンチ入りも東都大学リーグ通算2勝1敗だった。入社3年目。1メートル74、76キロ。右投げ右打ち。

 <三菱重工広島 元巨人の酒井 凱旋勝利ならず>98年ドラフトで上原や二岡と同期の元巨人、酒井が先発も4回2/3、4失点(自責1)で敗戦投手。多彩な変化球でかわしたが、チームに10年ぶりの白星をもたらすことはできなかった。それでも「東京ドームは全然変わっていないし投げやすかった」。巨人では9年間で1勝4敗。現役引退して昨年入社した。朝8時15分に出社して事務職という現在の生活スタイルも「1年目は戸惑ったけど、2年目でようやく慣れてきた」。かつての本拠地で凱旋1勝はならなかったが「またここで投げたい」とリベンジを誓った。

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2009年8月23日のニュース