イチロー20戦連続!偉業達成…じゃなかった

[ 2009年5月28日 06:00 ]

<アスレチックス・マリナーズ>7回、左前適時打を放つイチロー

 【マリナーズ3―4アスレチックス】マリナーズのイチロー外野手(35)が26日(日本時間27日)のアスレチックス戦の7回に左前適時打を放って20試合連続安打を記録した。20試合以上の連続安打はメジャー通算7度目。07年に6度目を記録した際、マ軍は近代野球が始まった1900年以降の大リーグ記録を7度としていたが、再調査の末、8度と訂正。大記録達成は持ち越しとなったが、イチローの目は既に自己記録の25試合連続安打の更新に向いている。

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 最終打席で“大台”に乗せた。3打席凡退で迎えた7回1死三塁。左腕ブレーデンのスライダーを左前へ。メジャー7度目の20試合連続安打。イチローは「ずっと僕はその(数字への重圧の)中でやってきている。それが突然現れたわけではない。僕の許容範囲の中に入っている」と語った。
 2点リードで追加点の欲しい場面。相手の前進守備で犠飛も考えられたが「ヒットを狙いにいった結果が犠飛。犠飛を打ちにいく犠飛なんて僕にはよく分からん」と安打だけを狙っていた。引っ張らず逆方向へ、確実に安打ゾーンへ落とした。
 20試合連続安打6度目となった07年、マ軍は1900年以降の大リーグ記録は通算安打歴代1位を誇るピート・ローズと球聖タイ・カッブの7度としていた。そしてこの日、イチローが記録に並んだはずだった。だが、マ軍は報道陣の問い合わせに再度調査した結果、ローズ、カッブともに8度と訂正した。大リーグ記録は次回に持ち越しとなったが「どうせなら常に1番と思っている。楽しみは多い方がいい」と静かに語った。
 自分が納得するものを追求し続けるイチローだが変わらぬものがある。「フォームが変わったらバットを替えるという発想がまずない。それは結婚相手を見つけられないみたいな感じ。僕は基本的な形を変える必要がない」。重さは880~900グラムと若干の変更があるが、長さ33・5インチ(約85センチ)はメジャーに来てから変更はない。「体の一部でなくてはならない」というバットで歴史上の記録と戦っている。
 「(20試合は)大きくもないけど小さくもない。重なっていくごとに大きくなっていくんじゃないの」。まだ喜ぶわけにはいかない。まずは自己記録の25試合連続安打の更新へ安打を重ねる。

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2009年5月28日のニュース