マー君無傷の開幕7連勝!救援陣に救われた

[ 2009年5月28日 06:00 ]

<中・楽>2回2死一、三塁、空振りの三振に倒れ、テレ笑いの田中将大

 【楽天3―2中日】無傷の7連勝でマー君がハーラー単独トップに立った。楽天の田中将大投手(20)は27日、中日相手に7回2失点。86球で降板したものの、救援陣がしのぎ切って3―2で逃げ切り、田中は両リーグトップの7勝目をマークした。開幕から7戦7勝は、チームメートの岩隈が近鉄時代の04年に9戦9勝して以来5年ぶりの快投。首位の日本ハムに1・5ゲーム差に迫った。

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  正直言えば、ギリギリの状態だったに違いない。右肩の状態は万全でなく7回2失点、86球で降板。開幕から7戦全勝も田中の表情はさえなかった。8回から2回を5投手で何とか無失点にしのいだのは救援陣。口を突いた責任感あふれる言葉が、痛々しかった。
 「有銘さん、小山さん、青山さんが締めてくれた。リリーフの方の踏ん張りで勝てた。僕は試合はつくれましたけど本当に助けてもらった。助け合いだと思うし次は僕が良ければ完投したい」
 7回で7安打を許したが2失点で切り抜けた。5回まで浴びた4安打のうち3本は宝刀のスライダーを打たれた。「調子は良くなかったけど、それ以上に中日打線がいい投球をさせないバッティングをしてきた。スライダーに手を出していたし、普通に投げさせてくれない感じはした」。中日打線は田中の最大の武器を狙ってきた。それでも7回まで21アウトのうち12をスライダーで奪った。相手の狙いに簡単に屈せずに試合をつくったのは主軸投手の意地だった。
 「いろいろあるの。まあ結構、疲れがあるんだよ」と佐藤投手コーチ。3完封含む5完投の力投で、疲労が抜けづらくなっているのも事実だ。それでも「田中は責任感が強いし周りの期待の声に応えようとしちゃう」とチーム関係者。4月末、右肩の強い張りでローテーションを飛ばしたことに責任を感じて、状態が悪いなかで復帰2戦目の20日のヤクルト戦では完封勝利している。
 開幕から7戦7勝の田中に野村監督は「田中については不満。6回で肩がつったと言ってきた。黙って7回行かせたら150キロ出す」とあえて苦言を呈した。期待と現状の葛藤(かっとう)の真っただ中にいる3年目右腕。「次までにしっかり調整したい」。20歳はもがきながら、大投手への道を一歩ずつ前へ進んでいる。

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2009年5月28日のニュース