【二所ノ関親方 夏場所展望】前回の大関経験生かされる霧島 豊昇龍は取りこぼしなくせば綱初V

[ 2026年5月10日 04:30 ]

家族と記念写真に収まる霧島(撮影・田中 和也)
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 大相撲夏場所は10日、東京・両国国技館で初日を迎える。9日は土俵祭りが行われ、八角理事長(元横綱・北勝海)らが15日間の安全を祈願した。横綱・大の里(25=二所ノ関部屋)、カド番大関の安青錦(22=安治川部屋)が休場と波乱含みの中、スポニチ本紙評論家の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)は大関・霧島(30=音羽山部屋)と横綱・豊昇龍(26=立浪部屋)が優勝争いを引っ張る展開を予想した。

 昨年夏場所からの直近6場所で、2度優勝した大の里と安青錦がそろって休場しました。いつになく混戦模様の中で、精力的に稽古を積んできた豊昇龍と霧島が中心となるでしょう。

 勢いを感じるのは霧島です。春場所で3度目の優勝を果たし大関に復帰。2場所連続Vへの期待は膨らみます。年6場所でハイレベルな状態を長くキープすることはかなり難しいことですが、前回の大関時代の経験が生かされるとみています。強くなるのは稽古しかないという意識も強いし、相手に合わせたさばきのうまさも健在。最近は豊昇龍に合口がいいのも強調材料になります。今のスタイルが霧島の形かもしれませんが、自分の形はこれだというものを持つ方が最高位への近道になると私は思います。

 豊昇龍は実力は現役屈指の存在ながら、なかなか賜杯に手が届きません。いつも指摘していますが、序盤の1敗がボディーブローのように効いて「あと一歩」から脱却できません。一人横綱としての重圧がのしかかる中で前半でいかに取りこぼしをなくすか、横綱初優勝の鍵は明確です。

 大関・琴桜に新関脇の熱海富士、琴勝峰らも優勝争いに絡んできそうですが、最大の注目は平幕の藤ノ川です。初めての上位総当たりだった春場所はいい意味で予想を裏切ってくれました。両横綱を破るなど8勝7敗で勝ち越したのは立派の一言。最近、アマチュアの稽古場などに顔を出しても藤ノ川を目標にしている人が増えました。勝っても負けても常に会場を沸かせる全力ファイトは多くの人に夢と希望を与えています。宇良が春巡業で連日10番以上やっていたと聞きました。最近では珍しいことですし、稽古はうそをつかないことを実証してもらいたい。新入幕・若ノ勝の突き押しには「貴景勝イズム」を感じます。臆せず自身のスタイルを貫き、幕内の土俵をかき回してほしいものです。(元横綱・稀勢の里)

 ≪優勝額贈呈式≫土俵祭り終了後に優勝額贈呈式が行われ、春場所優勝の大関・霧島が出席した。14場所ぶりの優勝となり、家族とともに記念撮影。「久しぶりだからね。精いっぱい力を出して頑張ります」と東京場所初優勝へ意欲を示した。初場所優勝の大関・安青錦は左足首の負傷による休場のため、師匠の安治川親方(元関脇・安美錦)が代理出席。「稽古場には下りず治療に専念している。痛いのは痛い。早く元気な姿を見せられるように頑張ります」と話した。

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