レイカーズが2勝目 八村は16得点 豪快ダンクで場内熱狂 グリズリーズのブルックスは退場処分

[ 2023年4月23日 13:49 ]

第1Qに豪快なダンクを決めたあと雄叫びをあげるレイカーズの八村(AP)
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 西の第7シードでポストシーズンに入っているレイカーズは22日、プレーオフ1回戦の第3戦を地元ロサンゼルス(カリフォルニア州)で迎え、111―101(前半53―37)で第2シードのグリズリーズを退けて2勝1敗。第1Qの26点差(35―9)はプレーオフにおける第1Qのチーム記録で(リーグ・タイ記録)、第2Q途中で最大29点差をつけながら、第4Q終盤で9点差まで詰め寄られたがこのシリーズのホームでの初戦をものにした。

 アンソニー・デービス(30)がチーム最多の31得点と17リバウンドをマーク。レブロン・ジェームズ(38)は4本の3点シュートをすべて外したもののそれでも25得点と9リバウンド、ディアンジェロ・ラッセル(27)も17得点と7アシストを稼いで勝利に貢献した。

 八村塁(25)は26―7で迎えた第1Qの7分44秒からコートに登場。いきなり右サイドから3点シュートを決めると、このあと速攻のフィニッシャーとして2本連続でシュートを成功。2本目は豪快なダンクで本拠地クリプト・ドットコム・アリーナに詰めかけた1万9000人のレイカーズ・ファンからは大歓声が沸き起こった。第2Q開始36秒には2本目の3点シュートを成功。コートに出てからわずか4分52秒で得点は2ケタ(10)に達し、前半で12得点を記録した。

 第3Q終了間際にはワンマン速攻でボールを運んでいる最中にジョン・コンチャー(27)に背後から反則を受けたあと、前にいたデビッド・ロディー(22)と接触。八村はロディーに詰め寄ったためにテクニカル・ファウルを宣告された。

 結局、八村は22分の出場でフィールドゴール(FG)を10本中6本(3点シュートは2本とも成功)させて16得点と5リバウンドをマークし、このシリーズの3試合では計55得点。ウィザーズとレイカーズで63試合に出場した今季の平均得点、FG成功率、3点シュート成功率は11・2、48・6%、31・9%だったが、今プレーオフでは18・3、66・7%、75・0%と大幅にアップしている。

 グリズリーズが103―93で勝った19日にメンフィス(テネシー州)で行われた第2戦終了後には、ジェームズをマークしていたディロン・ブルックス(27)が「彼は年をとったので機能していない。第4Qに3点シュートを狙ってくれてよかった。次もそうしてほしい。自分が反則したときには何かを言いたそうだったがかまわない。怒らせるのが自分の仕事だ」と批判して挑発?第3戦前日の練習でジェームズは「ゲームへの準備はできている」と語ったが練習後の会見は5分で打ち切って立ち去っていた。

 そのブルックスは第3Q開始早々、ジェームズの股間を左手で突いてフレイグラント2を宣告されて一発退場。この日は19分の出場で7得点に終わり、3点シュートの成功は5本中1本だった。

 グリズリーズでは右手首を痛めて第2戦を欠場したジャー・モラント(23)が復帰。第4Qには1人で連続22得点をマークするなど42分の出場で45得点を挙げたものの、第1Qでつけられた大差をはねのけることはできなかった。

 なお第4戦は24日(日本時間25日)に行われる。

 一方、東の第1シード、バックスは敵地マイアミ(フロリダ州)で第8シードのヒートに99―121(前半53―66)で敗れて1勝2敗。第1戦で腰を強打したヤニス・アデトクンボ(28)は2試合連続で欠場し、最大29点差をつけて敗れた。

 ヒートでは先発ガードのタイラー・ヒーロ(23)が第1戦で骨折した右手の手術を受けたために今季の出場は絶望。しかしフォワードのジミー・バトラー(33)が4本の3点シュートをすべて成功させて30得点を挙げれば、この日がバースデーだったダンカン・ロビンソン(29)もベンチから出て3点シュートを6本中5本決めて20得点を記録するなど、チーム一丸となった戦いでバックスを振り切った。

 ただし第4Q残り4分、正面からドライブしたガードのビクター・オラディーポ(30)が左膝を痛めてダウン。今季10・7得点をマークしていた同選手は太腿を2度手術するなど数々の故障歴があり、ヒートはバックコート陣にさらなる“欠員”を抱える危機と直面している。

 NBAのプレーオフの1回戦で第8シードが第1シードにシリーズで勝ったのは過去5回だが、2003年に5試合制から7試合制に移行してからは12年の76ers(対ブルズ)など3回。ただし今季のヒートはレギュラーシーズンでは東地区全体7位で、プレーイン・トーナメントの初戦に8位のホークスに負けたあと2戦目(対ブルズ)で勝ち上がっているだけに、“7位”のチームが“1位”のチームに勝つと史上初めてとなる。

 西の第4シード、サンズは敵地ロサンゼルス(カリフォルニア)で第5シードのクリッパーズを112―100(前半48―47)で退けて3勝1敗。シーズン途中でネッツから移籍してきたケビン・デュラント(34)が45分出場して31得点と11リバウンドを稼ぎ、3年連続の1回戦突破に王手をかけた。

 クリッパーズではすでに離脱しているポール・ジョージ(32)に続き、カワイ・レナード(31)も膝を痛めて2試合連続で欠場。ラッセル・ウエストブルック(34)がここ2シーズンでは自己最多の37得点を挙げて奮闘したがこのシリーズでは第2戦以降、3連敗を喫した。

 クリッパーズは1970年にバファロー・ブレーブスとして誕生して以来、依然としてファイナルは未経験。今季もまた苦しい状況に追い込まれている。

 <八村の全オフェンス>
 ▼第1Q(出場4分16秒=7得点)
(1)9分49秒・右サイドから3点シュート=○(アシスト・ラッセル)
(2)10分33秒・速攻から左サイドを疾走。2人をかわして右手でレイアップ=○
(3)10分50秒・速攻から両手でダンク=○(アシスト・デービス)
 ▼第2Q(出場7分32秒=5得点)
(4)36秒・右サイドで3点シュート=○(アシスト・デービス)
(5)3分36秒・右ローポストからターンアラウンドでジャンプシュート=×
(6)9分38秒・右サイドからのドライブから左手でレイアップ=○
(7)12分0秒・左サイドからジャンプシュート=×
 ▼第3Q(出場5分49秒=4得点)
(8)7分17秒・右サイドからのドライブ。ペイント内でジャンプシュート=○(アシスト・シュルーダー)
*10分37秒・フリースロー2本=○○
 ▼第4Q(出場4分29秒=無得点)
(9)1分39秒・ペイント内でフェードアウェーのジャンプシュート=×
(10)4分6秒・右手によるフックショット=×

 <22日の結果>
 ▼東地区1回戦
(3)76ers(4勝)96―88*ネッツ(4敗)
(8)*ヒート(2勝1敗)121―99(1)バックス(1勝2敗)
 ▼西地区1回戦
(7)*レイカーズ(2勝1敗)111―101(2)グリズリーズ(1勝2敗)

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