クボタ下克上だ!名将新HC 五輪4強の原動力ロテ、合谷新加入

[ 2016年8月24日 05:30 ]

ラグビートップリーグ各チームの主将、主力は応援キャラクターのゴジラを囲み、好勝負を誓い合った

 ラグビーのトップリーグ16~17年シーズン(26日開幕)のプレスカンファレンスが23日、東京都内で全16チームの関係者を集めて行われた。今季、台風の目となりそうなのが、南アフリカ出身の名将フラン・ルディケ氏(48)を新ヘッドコーチに迎えたクボタ。リオデジャネイロ五輪で4強入りしたセブンズ日本代表として活躍したSO合谷和弘(23)、CTBトゥキリ・ロテ(28)も加わり、14チーム時代の6位が過去最高成績のチームが下克上を狙う。

 新主将として出席した日本代表CTB立川は、誰よりも開幕を待ち切れない様子だった。新ヘッドコーチのルディケ氏=写真=は15年までの8年間、スーパーラグビー(SR)のブルズ(南アフリカ)を率い、うち09、10年に2連覇を果たしている名将中の名将。「誰よりもラグビーが好きで凄くいい準備をしてくれている」と手応えをにじませた。

 リーグの創設メンバーながら、11~12、12~13年の2シーズンは下部リーグに降格するなど優勝には縁遠かったクボタ。新指揮官の招へい以外でも、南アフリカ代表No・8ヤコ・クリエルを獲得するなど戦力を増強。そこに彩りを加えるのが、流通経大で活躍した合谷と北海道バーバリアンズから加わったトゥキリ・ロテの2人のリオ五輪セブンズ代表の新戦力だ。

 立川主将が「合谷とロテがいたので五輪は見ていた。ニュージーランドに勝った試合は感動した」と振り返ったように、2人は主力として活躍。優勝候補のニュージーランド撃破や4強入りの原動力となった。チームに合流して日は浅く、公式戦出場は9月以降になりそうだが、合谷はSO、トゥキリはCTBやWTBのレギュラー候補だ。

 堅守のパナソニック、FWの東芝、アタッキングラグビーのサントリーなど、強豪には代名詞のスタイルがある一方、クボタは「今まで強みを聞かれても言えなかった」(立川)とこれといった特色がない。ただ今季は新指揮官の下でアンストラクチャー(崩れた場面)での攻撃を磨いている。セットプレーの少ない7人制は、まさにアンストラクチャーだらけの14分間。そこで力を発揮した2人が、戦術にフィットするのは間違いない。

 「目標は優勝」と意気軒高な立川を中心に、クボタがリーグの勢力図を塗り替えるのか。27日の初戦相手は昨季準優勝の東芝。番狂わせの開幕星からVロードを突き進む。 

 ▽今季のトップリーグ開催方式 16チーム総当たりのレギュラーシーズンの成績で順位を決定する。総当たり形式は4季ぶり、プレーオフを実施しないのは11季ぶり。上位3チームには来年1月に行われる日本選手権の出場権が与えられる。順位は勝ち点(勝ち=4、引き分け=2、負け=0、ボーナス点として7点差以内の負けに1、勝敗にかかわらず相手よりも3トライ以上を挙げたチームに1が与えられる)で決定し、並んだ場合は(1)勝ち数の多いチーム(2)得失点差の多いチーム(3)当該チーム同士の試合で勝ち点の多いチームの順に上位となる。

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