若の里 故郷・青森で区切りの土俵、17日に父死去の悲しみ胸に

[ 2015年8月19日 19:09 ]

故郷青森県での巡業で相撲を取る若の里

 大相撲秋場所での幕下転落が濃厚で引退が決定的な十両若の里(39)が19日、進退表明を先延ばしして参加を熱望した故郷の青森県での巡業に臨んだ。17日に72歳の父善造さんを突然失った悲しみを胸にしまい「この2日間はおやじよりも相撲」と力士人生区切りの土俵に集中する。

 「多くを語るおやじじゃなかったが、相撲は大好きだった」と生前の父の姿を振り返った。最後に会ったのは昨年夏だったという。15歳で親元を離れ、角界に入門。7月の名古屋場所で4勝11敗に終わり、1997年九州場所から保った関取の座を失うことになった。「おやじも力が抜けちゃったのかな。名古屋の千秋楽は見届けてくれたと思う」とさびしげに語った。

 この日の八戸市の巡業では地元ファンから「けっぱれ(頑張れ)、若の里」の声が飛んだ。2011年には先代師匠の鳴戸親方(元横綱隆の里)が急逝した。「2人のおやじが旅立った。あとは自分が頑張るしかない」と自らを奮い立たせた。親族の配慮もあり、通夜と葬儀は青森巡業の終了後に営まれる。20日には力士として最後の晴れ舞台になるであろう七戸町で土俵に立つ。

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2015年8月19日のニュース