競歩の鈴木 恥骨炎症で歩型に「ズレ」も…金獲る!

[ 2015年8月19日 05:30 ]

北京に到着した男子短距離の高瀬(左)と競歩の鈴木

 フォームはぶれても、目標はぶれない。22日開幕の陸上・世界選手権に出場する男子20キロ競歩の鈴木雄介(27=富士通)らが18日、開催地の中国・北京入り。3月に世界新記録をマークした最速ウオーカーは、羽田空港を出発する際に「万全の状態ではなく、恥骨が炎症している」と故障を明かした上で、「金メダルは最低限の目標。今の状況でも金は見えている。目標のぶれはない」と力を込めた。

 患部に痛みが出たのは5月。7月のトラックの大会では5000、1万メートルで日本新を連発したが、これまで一度も失格したことがない美しい歩型にも異変が生じた。「歩型のズレはある。(7月の大会では)理想と違った」。競歩初のメダルを目指すレースは23日。「審判がどう受け取るか不安はある。失格になったら受け入れるしかない」と覚悟を決めている。

 今村コーチによると、蹴り出す際に痛みがあるという。状態は100%に程遠く不安も吐露する鈴木だが、表情に悲壮感はない。「炎症してても“まあ、いいや”と思える。ガッツポーズするイメージを持って、スタートラインに立つ。今の体の状態でベストを尽くすだけ」。逆境をはね返して、最速かつ最強を証明する。

続きを表示

2015年8月19日のニュース