“脱サラ”力士 ギリギリ67キロでクリア 前夜に目一杯詰め込む

[ 2015年7月6日 17:03 ]

名古屋場所新弟子検査で体格基準を満たした川合

 大相撲の名古屋場所(12日初日、愛知県体育館)の新弟子検査が6日、名古屋市内の中日病院で行われ、受検した川合宣生(18=佐渡ケ嶽部屋)と光内洸太(19=阿武松部屋)の2人がともに身長1メートル67、体重67キロ以上の体格基準を満たした。

 川合は身長こそ1メートル75と余裕だったが、体重は基準ギリギリの67キロでなんとかクリア。前夜、体重を計測した時点では64キロだっただけに「きのうは部屋で目一杯食べさせられた…。ご飯3杯、ちゃんこ2杯、おかずを食べた」と、お腹がパンパンのまま朝を迎えた。検査の1時間前にも、おにぎり3つを頬張り、水1リットルをがぶ飲み。そして、新弟子検査の会場に入っておそるおそる体重計に乗ると、藤島審判部副部長(元大関・武双山)から「67キロ!」と声が掛かり、安堵感いっぱいの表情。「うれしいです。ギリギリだったので…。最後までどうなるか分からなかった」と喜んだ。

 小学2年から中学3年まで都内の相撲クラブに入っていたが、いっこうに体重が増えずに高校では帰宅部に。卒業後は就職して配管の設計などの仕事をしていたが、かつて同じ相撲クラブに所属していた1歳年上の元序二段・琴滝川(ものまねタレント・コロッケの次男。今年春場所限りでケガのため引退)らから誘いの電話が入り、徐々に気持ちが傾いて“脱サラ”して角界入門を決意した。「子供の頃からなりたかったのでちょっと夢が叶った。琴滝川さんからは電話で“俺はやめて悔しい思いをしたけど、お前は頑張れよ”と言われた。できることなら一番強くなりたい」と抱負を語った。合格者は内臓検査の結果を待って、初日に発表される。

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