松村 1秒差の銀…遅咲き27歳「もっと世界を体感したい」

[ 2014年10月4日 05:30 ]

<男子マラソン>メダルを手に笑顔の2位の松村(左)と3位の川内
Photo By スポニチ

仁川アジア大会第15日 男子マラソン

(10月3日)
 スタジアムに入ってからもデッドヒートは続いた。必死に追いすがって一度は縮まったかに見えたマフブーブとの差は残り200メートルで再び開いた。松村と金メダルとの差は1秒。優勝なら決定だった来年の世界選手権切符も逃した。

 「秒差以上に力の差があった。きょうのレースでは勝ちは見えなかった」。相手の強さを認めつつも「正直めちゃくちゃ悔しい」と気持ちをはき出した。常に先頭集団に身を置きながらマフブーブを警戒。「相手が凄く余力を残していたので仕掛けも中途半端になった」とスプリント勝負せざるを得なくなった結果だった。

 山梨学院大の元主将で箱根駅伝には2度出場。川内や佐藤悠基、竹沢健介ら同学年には先に名の知れた選手がたくさんいる。それが2月の東京マラソンで日本人最高の8位となって今大会の代表に。7月1100キロ、8月1000キロ、9月はスピード練習を積み、4度目のマラソンで銀メダルに輝いた。

 「今回は最低限の結果。もう少し海外のレースに参加して世界を体感したい」と記録にも順位にも満足感はほとんどない。「小さい頃からの目標」という世界選手権、その先の五輪に向け、遅咲きの27歳の盛りはこれからだ。 

続きを表示

この記事のフォト

2014年10月4日のニュース