竜党キンクミ ブラ満弾パワーで優勝&1億超えだ!

[ 2012年10月17日 06:00 ]

諸見里しのぶ(右)、藤本麻子(中央)とともにチャリティーイベントでデモストレーションを行う金田久美子

 賞金総額1億2300万円のビッグトーナメント、マスターズGCレディース(スポーツニッポン新聞社主催)は19日、兵庫・マスターズゴルフ倶楽部で開幕する。優勝すれば生涯獲得賞金1億円超えを果たす金田久美子(23=レプロエンタテインメント)はプロ野球中日のブランコ内野手が15日のクライマックスシリーズ(CS)ファーストS第3戦で放った逆転満塁弾に感動。竜にならって、優勝という派手な満塁アーチを目指す。

 迷えるゴルファーの顔が、勝負師のそれに変わった。前週の富士通レディースで今季11度目の予選落ちを喫した金田。パッティングで迷路にはまり込み「泥沼」と表現する不調に陥っていたが、大好きな中日が心にカツを入れてくれた。

 本来ならファンの前でラウンドをするべき最終日の14日だった。決勝ラウンドに進めなかったため、名古屋市内の自宅に戻ったことで急きょ、CSファーストS第2戦の観戦チャンスを得た。声援を送った中日はヤクルトに惜敗したが「勝ってくれたら良かったけれど、やっぱりスポーツっていいな」とプロスポーツ選手として戦う姿に刺激を受けた。

 物語には続きがある。翌15日のCS同第3戦。野球中継が見られるバーに友人と出かけてテレビを見ると、0―1で中日が負けていた。これで敗退か…とテンションが下がりかけた時だった。8回に飛び出したブランコの逆転満塁弾。それは椅子に座って5分後の劇的シーンだった。

 「ホント、スポーツは最後まで何が起きるか分からないですよね。私もいろいろ悩んでいるけれど、自分のことと置き換えて考えたら何か起きるかもしれませんよね?」

 もともと好不調の波は大きい方で、今季も予選落ち直後の試合で3度もトップ10入りを果たしている。一つ何かがかみ合えば、優勝というミラクルが起きても不思議はない。

 発奮材料もある。09年にプロデビューしてから4年。生涯獲得賞金を7850万7810円まで積み上げた。高額賞金大会で有名な今大会の優勝賞金は2214万円。制すれば、プロスポーツ選手のステータスとも言える1億円突破を果たす。「うわっ、凄い!」と人ごとながら、1億円の節目には高級時計の購入も計画中だ。

 この日は開催コース近くの練習場で行われたチャリティーサイン会などに参加。終了後はショットを調整して備えた。4日後の日曜日。キンクミ流の満塁アーチを懸けてみせる。

 ≪初のトップ10入り目指す≫金田は今回がプロとして4回目の大会出場となる。アマチュア時代の3回(05、06、08年)を合わせれば、合計では7回の出場回数を誇る。これまで予選落ちは06年の1回のみと安定した成績を残しているが、いまだトップ10入りは果たしておらず、10年の23位が最高順位。昨年は初日12位と好発進し、2日目には9位まで順位を上げたものの、最終日に76と崩れて32位だった。

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2012年10月17日のニュース