スロバキアの“史上最強”双子ペア、ついに敗北

ロンドン五輪　カヌー・スラローム　　男子カナディアンペア決勝

　００年シドニー五輪からカヌー・スラロームの男子カナディアンペアで史上最多の３連覇を誇ったペアに、ついに敗北の日がやってきた。カヌー・スラロームの強豪スロバキアが生んだ双子のホフショルネル組は２日の決勝で予想外の３位。地元英国ペアの金、銀独占に沸く会場を、３２歳のペテル、パボル兄弟は静かに後にした。

　この種目は急流を下りながら関門を通過し、いかに速くゴールするかで競う。２人は北京五輪後の世界選手権でも３連勝を果たし、今回も優勝候補の最有力だった。ところが、この日の決勝はパボルが「１６番ゲートに接触した。風が強くてコース取りが乱れた」と悔しがるように、珍しくコントロールを失う場面があった。関門に接触するとペナルティーを加算されるが、この罰則がなければ優勝していた。

　両親もカヌー選手で、父親がコーチを務める。カヌー一家が目指した４連覇の夢は消えた。痛恨のミスに、パボルは「頭に来ている。大失敗をした。金メダルに値する出来ではなかった」と話した。