桃子 異例調整!不振脱却へ谷口が熱血7時間指導

[ 2011年11月2日 06:00 ]

<ミズノクラシック>上田桃子は谷口徹(右)から指導を受ける

 国内唯一の全米女子プロゴルフ協会公式戦で、日本ツアーも兼ねる「2011ミズノクラシック~伊勢志摩~」(スポニチ主催)は4日から3日間、三重県志摩市の近鉄賢島カンツリークラブで開催される。07年に大会を制した上田桃子(25=フリー)は1日、男子ツアー通算17勝の谷口徹(43=フリー)を臨時コーチに付けて練習ラウンドを行い、好感触を口にした。男子プロが練習に付き添う異例の調整で、不振脱却を図る。

 大会3日前だというのに、練習場で豪華なペアリングが実現した。07年の賞金女王、上田に何と2度の賞金王に輝いた谷口が寄り添う。2人は午前9時半の練習開始から一緒に行動し、10時すぎにコースに出ると、インの9ホールを“ラウンド・レッスン”。昼食後もショットからパットまで身ぶり手ぶりの指導が続いた。

 共演は約7時間にも及んだ。上田は指導を仰いだ理由を「プレースタイルが好き。ああいう強いゴルフをしたいと思っているので」と説明。これまでも電話やメールで相談を受け、先週はマイナビABC選手権のプロアマ戦の会場を訪れ、谷口のプレーを観察している。しかし、今週は男子の大会がないとはいえ、谷口が三重県にまで足を運ぶ熱の入れようだ。「(テレビなどで)見るだけでは分からないから。ドライブがてら来た」と谷口は笑うが、男子プロが女子の練習ラウンドに付き合うのは異例だ。

 今季の上田は、一時期の勢いがすっかり影を潜め、不振にあえいでいる。日本ツアーは12試合に出場して、プロ7年目で最多の5試合で予選落ちを経験。また、米ツアーでもトップ10フィニッシュが1度もない。不振を脱却するため、男子の松村、諸藤らを輩出するなど勢いのある“谷口道場”の門を叩いた。

 特別レッスンの内容について、谷口は「ノーコメント」と話し、上田は「ゴルフの芯の部分です」と答えるにとどめた。スイング理論はもちろんのこと、ラインの読み方、精神面まで及んだとみられるが、充実感みなぎる上田の表情が全てを物語っていた。「凄くいいヒントをもらった。今週に限らず、来年のことを(大会初日の)金曜日からやりきりたい」。

 07年に優勝し、米ツアー進出を決めた大会できっかけをつかんだとあれば、復活の瞬間は遠くない。

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2011年11月2日のニュース