4日ぶり姿…白鵬 八百長関与は「ないとしか言えない」

[ 2011年2月9日 12:16 ]

大相撲の八百長問題について記者会見、冒頭で頭を下げる横綱白鵬

 大相撲の横綱白鵬(25)=本名ムンフバト・ダバジャルガル、モンゴル出身、宮城野部屋=が9日、東京都墨田区の宮城野部屋での朝稽古後に記者会見し、自身やほかの力士の八百長関与について「ないということしか言えないじゃないですか」と答えた。微妙な言い回しについて、白鵬が所属する宮城野部屋関係者が日本相撲協会に発言の真意を説明し、協会は理解を示したという。

 八百長問題を受け、白鵬が公の場で話をするのは初めて。記者からの「横綱自身が八百長に関わったりとか、そういうことを見たり聞いたりしたことはないということでよろしいんですか」という質問に、やや苦笑いを浮かべながら答えた。

 関係者によると、白鵬は自身の八百長関与の有無ではなく「八百長を見たり聞いたりしたことはないか」との質問に対して答えたという。

 この発言が、角界に波紋を広げた。8日に同じ質問をされた放駒理事長(元大関魁傑)が「ありません」と強い口調で即答したのとは違い、明確な否定を避けたようにも受け取れる。9日の記者会見で「誤解を招く発言では」と聞かれた同理事長は「そんなふうに取れないこともないが、言葉足らずだったのかもしれない。いずれにしろ、本人によく確かめてもらわないと」と困惑した。

 白鵬は八百長問題に加え、春場所中止という暗いニュースが相次ぐだけに、表情はいつになく硬かった。モンゴル出身ながら日本語を流ちょうに使いこなすとはいえ、「関与」や「特別調査委員会」といった言葉の意味を完全にのみ込んでいない様子。報道陣の質問と答えがかみ合わない場面が何度もあった。

 会見の冒頭で「全国の皆さま、相撲を愛する皆さまに、力士代表として心からおわびしたい」と深々と頭を下げて謝罪した。

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