武藤「格別」2年ぶりに勝った!

[ 2008年10月6日 06:00 ]

最終日、ツアー通算2勝目の優勝をキャディー(左)と喜ぶ武藤

 男子ゴルフツアーのコカ・コーラ東海クラシック最終日は5日、愛知県西加茂郡の三好カントリー倶楽部西コース(7310ヤード、パー72)で行われ、首位タイから出たプロ8年目の武藤俊憲(30=赤城CC)が06年以来となるツアー2勝目を挙げた。6バーディー、3ボギーの69で回り、通算11アンダーで優勝。昨年患った肝機能障害からの復活をアピールした。首位に並んでいた新人の池田勇太(22=ムラサキスポーツ)は2打差の2位に終わった。

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 3メートルのウイニングパットは、カップの縁を回って吸い込まれた。バーディー締めでの優勝決定。力強いガッツポーズを見せた武藤は「何とも言えないですね。格別ですね」とグリーン上で喜びをかみしめた。
 06年のマンシングウェアオープンKSBカップを制した際は7打差で最終日に臨んだため、重圧とは無縁のまま優勝を手にした。しかし、今回は池田と首位に並び、片山と谷口が1打差で追う展開で最終日を迎えた。前半を終えて2打差をつけながら池田に追い上げられ、ともに通算10アンダーで決着は最終18番パー4に。第2打を失敗してボギーとした池田に対し、7Iで残り167ヤードを3メートルにつけてバーディーを奪う勝負強さを見せた。
 昨年4月にウイルス性の肝機能障害を患い、約3週間クラブを握れなかった。自宅療養のため子供と遊ぶ時間は増えたが、「試合に出られないのは寂しかった」。完治して6月から試合に復帰したものの、賞金ランク50位と不本意な一年。再起を期した今季は「4日間楽に戦える」体を目標に、トレーナーをつけて徹底的に走り込んだ。体力に余裕を持てるようになった証明が、勝利を決定づけた18番の第2打。「疲れると緩んでしまって手前の池に入るが、7Iで強いフェードが打てた」という会心の一打だった。ツアー2勝目は片山の永久シード権獲得を阻止する結果となったが「これからも片山さんの25勝を阻止したい」とニヤリ。タフになった30歳が大きな自信を得た。
 ▼武藤 俊憲(むとう・としのり)1978年(昭53)3月10日、群馬県生まれの30歳。15歳でゴルフを始め、前橋育英高卒業後は地元の赤城CCで修業。01年にプロ転向。05年の最終予選会を突破し、06年からツアー参戦。同年のマンシングウェアオープンKSBカップで初優勝。昨年の賞金ランクは50位。1メートル73、75キロ。家族は妻と2女。

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2008年10月6日のニュース