【ボートレースコラム】渡辺雄朗 エンジンをバラして目に焼き付けた 至高の整備力を身につけるまで

[ 2025年9月17日 04:30 ]

渡辺雄朗
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 直前に取材したG1平和島周年(4~10日)は機力差が大きかった。ある選手は「自分のは中の中だけど、あの(下位の)エンジンと戦ったら何度一緒に走っても勝てる」。それほど上位機と下位機では勝負にならないほどの差があった。

 中堅以下のエンジンで活躍するためには整備で本体のパワーアップを図るしかないが、東京支部の“整備の鬼”といえば112期の渡辺雄朗(39)だ。

 とにかくよく整備をする。以前に同支部の佐藤大佑が「雄朗はエンジンで出せる。自分にあれくらい整備力があればいいんですけどね」と、うらやましそうに話していたことを覚えている。

 「デビュー2期目から整備をするようになった。最初はよくエンジンを壊して整備員さんにメチャ怒られました」。駆け出しの新人に信用などない。それでもめげることはなかった。「引くエンジンに関係なく本体をバラした。大事だと思うのはいいエンジンの状態や組まれ方をしっかり見ておくこと。何度も同じことをして目と頭に焼き付けました。それが今、凄く生きていますね」。泥くさく、エンジンと向き合って何度も反復作業を繰り返すことで至高の整備力を身につけた。

 公認会計士からボートレーサーに転身して13年目。「気持ちを制御できるようになった。大人になったのかな(笑い)」。過去に5度のF2を犯したが、現在は3期連続A1級&フライングゼロ。確実な機出しがメンタルの安定を生み、地力向上をもたらした。

 「目標は江戸川のG1、G2を獲ることとSG出場です」。10月は江戸川でG2(14~19日、モーターボート大賞)が行われる。愛する江戸川の特別タイトル奪取。さらに来春のクラシック(3月24~29日、蒲郡)出場権獲得へ、全身全霊で挑む渡辺に注目したい。(水田 公裕)

 ◇水田 公裕(みずた・きみひろ)1973年(昭48)5月10日生まれ、東京都出身の52歳。ボートレース担当。ダッシュ捲りにしびれる私にとって、阿波勝哉の“枠なり宣言”には少し寂しさを覚えたが、大外一本で戦うのは難儀な時代だ。ニュースタイルの阿波の今後に期待している。

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