【新潟記念】カラテ突き抜けた!15戦ぶり2000メートルも完勝で重賞2勝目 天皇賞・秋目標に

[ 2022年9月5日 05:30 ]

<新潟11R・新潟記念>新潟記念を制した菅原明はカラテの鞍上でガッツポーズを決める(撮影・西川祐介)
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 サマー2000シリーズ最終戦「第58回新潟記念」が4日に新潟競馬場で行われ、57・5キロのトップハンデを背負った菅原明良(21)騎乗の10番人気カラテが直線抜け出し、21年東京新聞杯以来となる重賞2勝目を挙げた。サマー2000シリーズは規定の13ポイントに達した馬がいないため優勝馬なし。小倉競馬場の「第42回小倉2歳S」は4番人気ロンドンプランが出遅れをものともせず直線一気。自身と父グレーターロンドンの産駒が重賞初制覇となった。

 日本一長い658メートルの新潟外回りの直線。7番手で4角を回った菅原明はそこで手綱をしごいた。ゴーサインに応え、カラテはグイグイ伸びる。残り350メートルの地点で右ムチが入るとさらに加速。先頭に躍り出るや追いすがるライバルたちを寄せ付けず、1馬身3/4差をつけて先頭でゴールを駆け抜けた。このコンビでは5勝目(通算7勝目)、鞍上の初重賞制覇となった昨年の東京新聞杯(G3)以来となる2度目の重賞制覇を飾った。

 菅原明は「長くいい脚を使ってくれるのがこの馬の良さ。自分は1600メートルと1800メートルしか乗っていなかったので、昔のVTRを見た。今のカラテなら距離は持つと信じて乗りました」と会心の笑み。20年4月以来15戦ぶりの2000メートル戦。以降はマイル戦を中心に使われ、それまで1勝馬だったカラテは前走までに5勝を上乗せした。そのため戦前は距離不安がささやかれていた。仕掛けが早いかと思われたが、ここまで13戦でコンビを組む菅原明はパートナーの力を信じて追った。「初めて重賞を勝たせてもらった馬。一番思い入れのある馬です」と喜んだ。

 カラテは美浦・高橋祥厩舎の解散に伴い、今年3月に栗東・辻野厩舎に転厩した。辻野師は「調教で乗ってマイラーではないと感じた。春は安田記念という目標があったので使わなかったが、オーナーには一度中距離を走らせてくださいとお願いしていました」と新潟記念参戦の理由を説明。転厩後もオーナーの意向で、引き続き菅原明が騎乗。「美浦から栗東と環境が大きく変わったので、それ以外は変えたくなかった。力でねじ伏せてくれたし、上のクラスでも」と先を見据える。秋の中距離戦といえば天皇賞・秋(10月30日、東京)。菅原明×カラテのコンビがG1の舞台で躍動する日が楽しみだ。

 カラテ 父トゥザグローリー 母レディーノパンチ(母の父フレンチデピュティ)16年5月27日生まれ 牡6歳 栗東・辻野厩舎所属 馬主・小田切光氏 生産者・北海道新冠町の中地康弘氏 戦績32戦7勝(重賞2勝目) 総獲得賞金2億1474万7000円 馬名の由来は「空手」。

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2022年9月5日のニュース