【小倉2歳S】ミカッテヨンデイイ 余裕残し1F12秒3、全3戦コンビの聖奈と今夏最後のタイトルへ

[ 2022年9月1日 05:30 ]

滞在中の小倉競馬場で、併せ馬で追い切るミカッテヨンデイイ=手前(撮影・中村 達也)
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 今村の夏は終わらない。日曜小倉メイン「第42回小倉2歳S」出走のミカッテヨンデイイが滞在中の小倉競馬場で最終追い。デビューからコンビを組む新人女性騎手の今村聖奈(18)が、圧勝を飾ったCBC賞(テイエムスパーダ)に続く重賞2勝目を狙う。

 今村の熱い夏の始まりを告げた2カ月前のCBC賞。初騎乗の相棒(テイエムスパーダ)と軽量を生かした衝撃的な逃げ切りだった。そして小倉最終週に挑む小倉2歳Sはミカッテヨンデイイとのコンビ。デビュー全3戦で手綱を取り、末脚に懸ける脚質は重賞1勝目とは対照的だ。「ラストの末脚は素晴らしいです。重賞でメンバーはそろいますが、ミカちゃんと一緒に頑張りたいと思います」と今村。にじむ自信が夏の充実ぶりを物語る。

 今村の騎乗はなかった最終追いは、デビュー時から滞在中の小倉で。ダートコースでスズカブランコ(6歳障害未勝利)を約2馬身追走。外に出した直線は軽いフットワークで差を詰めた。最後は首差遅れたが、いっぱいに追われた僚馬より余裕を残しての5F74秒0~1F12秒3なら問題はない。現地からの報告を受けた堀内師は「使っている馬なので、やり過ぎないように。落ち着いているし、前走と同じくらいの状態で臨めると思います」と納得の口ぶりだった。

 堀内師が驚いたのが同馬の新馬戦(3着)。豊富なスピード、勝った気性から走る前は先行タイプだとイメージしていた。しかし、今村は中団でしっかりと脚をためる競馬を選択。師は「差す競馬をしてくれたので、こういうレースもできるんだな」と当時を振り返った。前走・フェニックス賞もメンバー最速の上がり3F33秒7でV。今村は「凄く学習能力の高い馬。レースごとに馬群で我慢することや、人の指示に素早く反応できるようになっています」と相棒の成長を実感する。

 7月から重ねた勝利数は16。全騎手中8位タイで、もちろん新人騎手では断トツだ。うち12勝が小倉だが、捲り気味に進出するレースも多く、トリッキーな舞台が技術を底上げした。「気が勝って、気負うところはありますが、新馬の頃から乗せてもらって性格を理解することができました」。自身の歩みとともに強くなった相棒と挑む重賞2勝目。夏の最初と最後に手にするタイトルは全く違った意味を持つ。

 《馬名の由来「金八先生」から》馬名の由来はドラマ「3年B組金八先生」第8シリーズに登場した転校生の森月美香。最初は金八先生に呼び捨てにされるのを嫌がっていた彼女が、心を開いて「美香って呼んでいいよ」といったセリフから来ている。

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2022年9月1日のニュース