【きさらぎ賞】未完の大器ダンテスヴュー キンカメ産駒ラスト世代、半兄ヨーホーレイク超えV狙う

[ 2022年2月1日 05:30 ]

Road to Classic

きさらぎ賞制覇を狙うキングカメハメハ産駒最後の世代のダンテスヴュー
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 京都がスタンド改修工事中のため「第62回きさらぎ賞」(6日)は今年も中京芝2000メートルが舞台になる。クラシックの登竜門として名高いレースだ。ダービー2勝の友道厩舎はダンテスヴュー(牡3、父キングカメハメハ)を起用。前走・東京スポーツ杯2歳S4着後、ひと息入れて成長の跡がうかがえる。血統的に素質は確か。賞金加算を期して今年初戦に臨む。

 04年にNHKマイルCとダービーを制し、種牡馬としてロードカナロアなどG1馬を出したキングカメハメハは19年夏にこの世を去り、現3歳がラストクロップ。父の背を追い、春の大舞台を目指すダンテスヴューが今年初戦を迎えた。

 昨秋、未勝利勝ちをステップに参戦した前走・東京スポーツ杯2歳Sは後方から末脚に懸けた。ヨーイドンの追い比べに戸惑いながらも上がり3Fはメンバー3位の33秒7と、よく伸びたが4着が精いっぱい。川田は「成長過程の中で体のバランスが変わっているところ。もう少し成長してくれば、この馬本来の走りができるようになると思います」と振り返り、その先の変化に期待を寄せた。

 前走後は放牧へ。英気を養い、暮れに栗東に帰厩した。1週前追い切りは川田を背にCWコースでアドマイヤポラリス(6歳オープン)と併せ馬。3馬身追走から徐々に差を縮め、6F80秒3~1F11秒8と力強く動いて1馬身先着した。大江助手は昨秋との比較で「走り方が変わり、前脚を使って走るようになったんです」と違いを挙げる。「まだ体つきが緩い」というように時期的に成長途上の段階には違いないが、そこを踏まえて「しっかり調教を積んでいます」とCWコースを中心に、みっちり追い切りを重ねてきた。

 母系に注目すると兄姉12頭が全て勝ち上がり、2歳上のストーンリッジ、厩舎の先輩でもある1歳上のヨーホーレイクとディープインパクト産駒の半兄2頭が2年続けて、このレースで2着に入っている。そのヨーホーレイクは先月16日の日経新春杯で重賞初制覇。飛躍のきっかけをつかんだ兄と同じく「ポテンシャルは高い」と素質を感じている。兄超えのきさらぎ賞Vならキングカメハメハ産駒は出走5頭目で初勝利。現時点で賞金が400万円とあって先々につなげる意味でも重要な重賞チャレンジになる。

 《金子オーナー勢い◎》ダンテスヴューを所有する金子真人オーナー(名義は金子真人ホールディングス)は先週こそ勝ち星がなかったが今年、既に6勝をマーク。3週前は土曜にルビーカサブランカで愛知杯、日曜にヨーホーレイクで日経新春杯と2日続けて重賞をモノにした。今週きさらぎ賞はダンテスヴューに加えて出否未定ながら若駒S勝ちのリューベックが登録、東京新聞杯はヴェロックスがスタンバイ。勢いある「黒、青袖、黄鋸(のこぎり)歯形」の勝負服に注目だ。

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2022年2月1日のニュース