菜七子、WASJ初選出!憧れリサと夢舞台共演

[ 2019年8月6日 05:30 ]

リサ・オールプレス(左)と藤田菜七子
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 日本中央競馬会(JRA)は5日、「2019ワールドオールスタージョッキーズ(WASJ)」(24・25日、札幌)の出場14騎手を発表。JRA選抜として藤田菜七子(21)が初選出された。前身大会の「ワールドスーパージョッキーズシリーズ」から合わせても、日本人女性騎手の選出は初めてで、女性としては史上最年少での出場。菜七子にまた一つ新たな勲章が加わった。

 世界の名手と腕を競う大舞台に初選出された菜七子は、興奮と喜びを隠せなかった。

 「このような素晴らしいシリーズに招待してもらえることは、うれしいし、ありがたいです。結果を残せるように、精いっぱい騎乗したいと思います」

 デビュー4年目となる今年、成績選考の期限となる7月21日までに通算22勝と大躍進。加えて、ウィメンジョッキーズW杯(6月30日、スウェーデン)で総合優勝したことも高く評価され、「顕著な活躍を認められた騎手」として選出された。

 出場者発表前には「本当に凄い人たちばかりが集まるので私なんか選ばれないと思う」と話していたが、夢は夢ではなくなった。自然と胸も高鳴る。初見参となる札幌競馬場。さらには、大会史上最多となる計3人の女性騎手の参戦。「どのジョッキーと騎乗できるのも楽しみですが、リサ騎手やミカエル騎手と、こうした形で会えるのが楽しみです」と声を弾ませた。

 菜七子にとって、リサ・オールプレスは特別な存在。競馬学校時代から「尊敬する騎手」として、武豊とともにその名を挙げてきた。「私より身長も低いのに、男性に負けないパワーとガッツがあるし、それは私に足りていない部分。2人のお子さんを産んだ後も現役を続けているママさんジョッキー。本当に凄いと思います」と話す。同時に、心の支えであり、師でもある。それまで身近に女性騎手がいなかった環境で、16年に短期免許で来日していたリサと話をする機会を持ち、大きく心を動かされた。その中で、「体重の軽い女性が馬上で体勢を保つには、脚の筋肉をつけることが一番大切」とのアドバイスをもらった。この助言があったからこそ、苦手でつらかった筋力トレーニングにも積極的に取り組むようになった。

 菜七子とリサの初対戦は16年10月1日の中山6Rで、リサ4着、菜七子11着。そして同9日の東京6Rでは、菜七子が4番人気ラミアカーサで優勝。リサは最下位16着に終わった。そして迎えるWASJでの3年ぶりの再戦が実現する。リサも遠く離れた地から「全力を尽くしたい。そして、女性騎手の素晴らしさをお見せしたいと思います」とコメント。華麗なる競演が今から楽しみだ。 

 ▽ワールドオールスタージョッキーズ(WASJ) 87年に創設された国際騎手招待ワールドスーパージョッキーズシリーズ(WSJS)が前身。主に年末の阪神で開催(90年は京都、10、12、14年は東京)されていたが、夏競馬の振興を図るため15年から夏の札幌開催へと移設。名称も変更された。JRA7人、地方・海外招待7人の計14騎手が2日間4競走の総合ポイントで順位を争う。今年は24日10Rが第1戦(芝1200メートル)、11R第2戦(芝2000メートル)、25日10Rが第3戦(ダート1700メートル)、12R第4戦(芝1800メートル)の4競走で争う。個人戦に加え、JRA選抜とWAS選抜(地方&海外騎手)が合計得点で競うチーム対抗戦も実施。個人戦の賞金は1位300万円、2位200万円、3位100万円。

 ▼J・ルパルー 07年にこのジョッキーシリーズに参戦して以来、再びチャンスをもらえたことを大変うれしく思っています。

 ▼M・ミシェル 日本のWASJで騎乗するという夢の一つを実現することができてとても光栄です。ファンの皆さんに最後まで諦めずに戦うところをお見せしたい。

 ▼C・オドノヒュー アイルランド代表として参加し、レースができることを光栄に思っています。そして日本の素晴らしいファンの前で活躍したいと思います。

 ▼K・ティータン 招待してくださったJRAおよび競馬ファンの皆さまに感謝します。優勝目指して頑張ります。 

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