【香港QE2世C】ブライト レコードウイン!国内では届かなかったG1タイトル香港で

[ 2019年4月29日 05:30 ]

香港クイーンエリザベス2世カップで優勝したウインブライトと松岡正海騎手
Photo By 共同

 香港チャンピオンズデーが28日にシャティン競馬場で行われ、日本馬3頭が出走した「第45回クイーンエリザベス2世カップ」でウインブライトが最内枠を生かしたレース運びからシャティン・レコードでG1初制覇を成し遂げた。日本馬は02&03年エイシンプレストン、12年ルーラーシップ、17年ネオリアリズムに続き同レース5勝目となった。リスグラシューは3着、ディアドラは6着。また「第41回チェアマンズスプリントプライズ」のナックビーナスは6着だった。

 シャティンのスタンドを埋め尽くす地元ファンをアッと驚かせた。ウインブライトはスタートが決まらず道中、中団から。それでも鞍上の松岡は慌てない。徐々にポジションを上げると前を射程圏に入れて4コーナーへ。直線きれいに進路が空き、あとは追って追って追いまくるだけ。ラスト50メートルで完全に抜け出し、ゴール寸前で松岡は左拳を突き上げてガッツポーズ。国内では4戦して届かなかった待望のG1タイトルをモノにした。勝ち時計1分58秒81はコースレコード。松岡が笑顔で振り返る。

 「水曜に追い切りに乗ったときの時計が速くて、これくらいの時計が出るかなと思っていました。スタートは初めてのスタンドに物見してしまって…。でも他馬に寄られても折り合いが付くように教えてきたんです。培ってきたものを出せて良かったです」

 16年6月にデビューして以降、内田が騎乗した2戦目を除き、全18戦中17戦で松岡が手綱を取っている。木曜の共同会見では海外メディアから「日本にはルメールやデムーロがいるのに、どうして松岡なのか?」と質問が飛んだ。畠山師は「彼は競馬だけじゃなく普段の調教から乗って一番よく分かっているジョッキーなんです」と即答。一丸となって絆を深めながら5歳を迎え、ようやく大きな花を咲かせた。これで今年は中山金杯、中山記念と合わせて3連勝。右肩上がりの成長曲線を描き続けている。

 レース後、畠山師は「うちのスタッフと見ていて直線は大騒ぎ。こんな舞台に立たせていただいて香港の関係者の皆さまに感謝の気持ちしかありません」と感無量の面持ち。今後のプランは未定ながら香港国際競走(12月8日)で再遠征の可能性を問われると「世界各国の強豪が集まるでしょうし、日本に戻ってパワーアップさせて、またチャンスを頂けるように頑張ります」と先を見据えた。この勝利が新たなスタート。堂々G1馬として次のステージで戦っていく。

 ◆ウインブライト 父ステイゴールド 母サマーエタニティ(母の父アドマイヤコジーン)牡5歳 美浦・畠山厩舎所属 馬主・ウイン 生産者・北海道新冠町コスモヴューファーム 戦績18戦8勝(海外1戦1勝)。

続きを表示

この記事のフォト

2019年4月29日のニュース