3着は健闘も…勝負師の表情は最後まで険しいままだった

[ 2017年4月2日 18:01 ]

 【馬券顛末記】新設G1・大阪杯は春のポカポカ陽気とはいかず、寒空のもとでの開催。それでも第1回大会をいい場所で見ようと、開門前から多くの徹夜組が列をなしていた。細原の本命はヤマカツエース。天皇賞・春→宝塚記念と先を見据えた調整の実績馬に比べ、涼しい気候が条件の◎はここが最大の目標。中間は目イチの仕上げを施されていたから。池添兼師が「2千メートルはベストだし、休養明けを使って動きが良くなっている」と、手応えをにじませていただけに自信の推奨馬だった。

 レースは戦前の予想通りマルターズアポジーの逃げ。2番手ロードヴァンドール以下を7馬身以上突き放しての独り旅。◎ヤマカツは後方でじっくり脚をためての追走だ。理想の縦長の展開で先行勢は飛ばしている―。そう、心の中でガッツポーズをしたが、前半5Fの通過タイムは「59秒6」。ということは、離れた2番手以降は平均よりも緩い流れということになる。これでは後方勢には厳しい展開だ。

 結果は楽な好位で運んだキタサンブラックが初代王者に。◎は直線外から猛追するも3着に終わった。3連複は何とかゲットしたが、勝負の馬単は不発…。レース後に池添は「最後はいい脚で詰め寄っていたし、力は付けている。結果的にもう一列前で運んでいれば…」と悔やんでいた。これまでの実績を考えれば3着は健闘と言える。が、勝負師の表情は最後まで険しいままだった。人馬ともにこの敗戦が次の大舞台への糧となることを信じたい。

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2017年4月2日のニュース