【松戸・オールスター】15年目の岩津がG1初V!8度目決勝で頂点

[ 2016年8月16日 05:30 ]

競輪の第59回オールスターで優勝し、胴上げされる岩津裕介

 岩津がG1初Vを決めた。平成28年熊本地震被災地支援競輪G1「第59回オールスター競輪」の決勝戦が15日、松戸競輪場で行われ、村上義弘―稲垣裕之を追走した岩津裕介(34=岡山・87期)が直線で差し切ってG1初優勝。賞金4410万円(副賞含む)を獲得した。2着は稲垣で2車単(3)―(5)3020円(14番人気)の決着だった。

 デビュー15年目。8回目のG1決勝で岩津が初めて表彰台の真ん中に立った。「(表彰台のてっぺんは)厚い壁のように感じていた。こんなこと(優勝)があるんですね。本当にうれしい」。過去にG1決勝3着が3回。飾らぬ言葉で優勝の喜びを語った。

 京都勢追走に専念した。残り3周から村上が駆ける気配を感じると稲垣の後輪に集中。稲垣に続いて直線に入ると思い切り踏み込んだ。「前回弥彦から脚の感じが少し良くなっていた。(直線では)準決勝よりも手応えがあった」。稲垣と岩津の中を割った中村に外に張られた。「(ゴール直後は)内(稲垣)と外(岩津)で離れていたので勝ったかどうか分からなかった」。しかし1/4輪差(約17センチ)踏み勝っていた。

 「自分の力だけでG1を勝ったとは思っていない。いろいろな人に支えられてこの舞台、この場所に立てた。感謝しています」。実直な性格がにじみ出る。そして悲願達成にも浮かれるところはない。「僕は競輪選手だから、すぐに次のレースのことを考える」と冷静な一面も見せた。

 この優勝で14年以来、2年ぶり2回目のグランプリ出場権利を獲得。「自分は新田君や深谷君みたいに(強いスピード選手に)はなれない。自分らしく研ぎ澄まして頑張っていくだけ」。競走スタイルに迷いはない。派手さはないが、玄人受けする位置取り。自分の持ち味を磨き込んで頂点に立った岩津に、いつまでも拍手がやまなかった。

 ◆岩津 裕介(いわつ・ゆうすけ)1982年(昭57)1月7日生まれの34歳。岡山県倉敷市出身。県立倉敷工高卒。02年8月プロデビュー。通算成績は1125戦250勝。通算取得賞金は5億3069万円。1メートル69、78キロ。血液型A。

続きを表示

この記事のフォト

2016年8月16日のニュース