【伊東・共同通信社杯】深谷 圧巻逃げで魅せる、自粛組も気合

[ 2014年4月29日 05:30 ]

共同通信社杯決勝に進出した深谷

 伊東競輪場で開催中のG2「第30回共同通信社杯」は29日、最終日を迎え11Rで決勝戦(優勝賞金2130万円)が争われる。快速・深谷知広(24=愛知)や、「SSイレブン騒動」で5月から長期間の自粛休場に入る村上義弘、新田祐大、平原康多らも“最後の1戦”に懸ける思いは強い。小回りの3・3バンクを舞台に壮絶なスピード勝負が繰り広げられる。

 “快速先行”深谷の評価は高まるばかりだ。初日こそ竹内をマークしての追い込みだったが二次予選、準決と打鐘先行。他ラインを寄せ付けない圧巻の逃げを見せつけている。準決は無風で番手を回った岩津にかわされ、無傷の3連勝はならなかったが、引き揚げてきた深谷の表情は勝ったかのように晴れやかだった。「最近の中でもいい先行ができたと思う。何よりラインの3人で決められたのがうれしい。かなりいい手応えを持っている」と話す。

 名古屋ダービーでの走りが今のモチベーションにつながっている。決勝では強烈なまくりで3着。勝った村上義、2着の武田らと力と力をぶつけ合って最高のレースをした自負がある。「こんなメンバーで戦えるのも、もう当分ない。ダービー以上にいいレースをして」狙うは優勝だ。

 これが自粛前の最後のレースとなるファイナリストたちの思いも当然、熱い。5月1日から8カ月の自粛休場となる新田祐は「いろいろご迷惑をかけて…。このシリーズで決勝に進み、優勝して競輪を盛り上げたいと思って乗り込んで来た」。その思いが二次予選でのバンクレコード更新につながった。同じく8カ月の平原も「この決勝が今年の自分の最後のレース。ファンに印象づけられるようにインパクトのあるレースを」と話し、6カ月の稲垣は「このシリーズが終わるまでその事は考えまいとしてきたけど、意識にあるのは確か。とにかく最高のレースをしてお客さんの期待に応えたい」と、それぞれ胸の内を明かした。

 ◆深谷VS新田祐 初対戦の09年12月岐阜記念2次予選Aから、これまで28回対戦している。深谷の通算成績は【5・6・2・15】で連対率39%。新田は【5・4・2・17】で連対率32%でほぼ互角の成績となっている。3月松山記念では2日目優秀は深谷がまくりで制したが、決勝は新田がまくって優勝した。新田は5月から8カ月の自粛休場となるだけに、今年最後の激突はどちらに軍配が上がる?

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