【有馬記念】一発ムードだ!ベストプレイ破格の6F76秒1

[ 2013年12月20日 05:30 ]

ポリトラックで追い切られたタマモベストプレイは力強い走りを見せる

 【G1ドキュメント=19日】タマモベストプレイの木曜追いを細原はひそかに楽しみにしていた。3歳馬は有馬記念過去10年で7連対。10年以降、3連勝中(10年ヴィクトワールピサ、11年オルフェーヴル、12年ゴールドシップ)と勢いの良さは圧倒的だ。

【有馬記念】

 ポリトラックコースでの併せ馬の相手を見て、オッと思った。他厩舎(大橋)のナムラタイタン(7歳オープン)。11年武蔵野S勝ちを含むオープン5勝の古豪を相手に終始、抜群の手応えで1馬身半先着。雨の影響を受けた馬場としては破格の6F76秒1、1F11秒9をマークした。

 騎乗した南井大志助手(30)は「乗っている感触より時計が速い。これは調子がいい証拠。中1週でこれだけ乗り込んでも、へこたれない」と反応の良さを伝えた。南井師は「前走の12キロ増は成長分。太め感はなく、背が伸びて体つきもどっしりしてきた。調教もしっかりやれたし仕上がりはいい」と語った。

 細原が感じるのは南井助手の確かな腕だ。02年に騎手となったが、残念ながら活躍はできず12年3月に引退。父の厩舎で調教助手となった。馬の気持ちに逆らわない乗り方、レースに向けて闘志を高めさせる技術は、元騎手の細原もほれぼれする高いレベルだ。調教でまたがるタマモベストプレイは今年、厩舎に3年ぶりの重賞制覇(きさらぎ賞)をもたらし、ホウライアキコも重賞2勝(小倉2歳S、デイリー杯2歳S)と頑張った。「たまたま。今は馬から学ぶことの方が多い」。同助手は謙遜した。

 南井師と有馬といえば、88年タマモクロス(2着)でのオグリキャップとの名勝負が思い浮かぶ。「やっぱり有馬は特別な雰囲気があるよな」(同師)。調教師として初めて臨む大舞台。南井父子の喜ぶ姿が見たいと細原は思った。

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2013年12月20日のニュース