【ラジオNIKKEI賞】松山康師の“置き土産”カフェリュウジン

[ 2013年6月27日 06:00 ]

 【東西ドキュメント・美浦=26日】調教スタンドで松山康師が「具合いいな」と目を細めたのはカフェリュウジン(ラジオNIKKEI賞)の追い切り直後だった。柴田善も「凄く気持ち良さそうに走っていた。フットワークも先週よりずっといい」と満足顔を浮かべている。Wコースでケイアイアポロン(5歳1000万)の4馬身後方から差を詰めて馬なりのまま半馬身先着。5F66秒8。夏日になった前日とは一転、涼しい風に背中を押されて四肢を柔らかく伸ばした。

 来年2月に70歳の定年を迎える松山康師は今年13勝を挙げて通算991勝。大台へカウントダウンに入った。「俺の記録なんかどうでもいい。それより、今いる馬たちをどう成長させるかだ」。梅崎の質問にこう答えたのは名伯楽の衿持(きょうじ)だろう。「カフェリュウジンは相当な馬になるぞ。俺がいなくなってからだけどな」。少しだけ寂しげに笑った。

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2013年6月27日のニュース