【宝塚記念】ジェンティル、ドバイ以上!年度代表馬の底力見せる

[ 2013年6月18日 06:00 ]

年度代表馬のプライドを懸けるジェンティルドンナ

 さあ、上半期を締めくくる宝塚記念ウイークのスタートだ。ファン投票1位オルフェーヴルが肺出血で回避、4歳のG1ホース3頭にがぜん注目が集まることになった。中でも昨年の年度代表馬ジェンティルドンナは、海外遠征を経験したことで、精神的にタフになり“レディー”へと進化。グランプリ獲りへ万全の態勢が整いつつある。

【宝塚記念】

 ジェンティルドンナにとって年度代表馬のプライドに懸けて譲れない一戦だ。17日朝、日迫助手が前走のドバイシーマクラシック(2着)を振り返った。

 「レコード決着やったし、勝った馬は強い。日本みたいに軽い馬場じゃなくて、重たかったから、よく頑張っていると思う」

 初めての海外遠征は4歳牝馬にとって過酷なチャレンジだった。同助手は「出国検疫に入った時の馬房が離れていて、丸2日間カイバを食べなかった」と明かした。調整面でも苦労はあった。「坂路メーンの調教で組み立ててきた馬。向こうは坂路がないし、直前輸送で1週間前に現地入り。手探り状態だった」

 それでも、異国の地の大舞台を経験したことが、精神面を大きく成長させた。「行く前よりも、環境の変化に対する柔軟性が出てきた。どことなく、尖(とが)ったところがマシになってきたな」と同助手。先月15日に栗東に入厩後は入念に乗り込まれてきた。

 「先週、びっしりやって体が締まってきた。馬体重は482キロ(13日計測)。競馬は470キロ前後で出せれば」

 12日の1週前追いはドバイ遠征後、初めて岩田が騎乗。坂路で4F51秒9の好タイムをマーク。鞍上は「ドバイより数段パワーを増している。去年以上のパフォーマンスを見せられる状態」と好感触をつかんだ。

 その併せ馬のパートナーを務めたベストウォーリアは、16日のユニコーンSを優勝。弟分が厩舎にとって今年の重賞初制覇をもたらした。流れもいい。この日、担当の古泉助手と祝福の握手。「胸を借りて良かったな。おめでとう」と日迫助手は笑った。

 最大のライバルだったオルフェーヴルは1週前追い後、肺出血が判明し回避。昨秋のジャパンCはラスト250メートルから馬体をぶつけ合いながら、デッドヒートを繰り広げたライバルとの再戦は持ち越しになった。

 「そりゃあ、もちろん戦いたかったな。ジャパンCの時は、わだかまりがない訳じゃなかったからね。スッキリした対戦をしたかった」と日迫助手。そして「相手はオルフェだけじゃない。オープン馬をなめたらあかん。おごりはないですよ」。週末の大一番に向け、気を引き締めていた。

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2013年6月18日のニュース