【ダービー】“厩舎のエース”クラウンレガーロ ベストな状態で挑む

[ 2013年5月22日 06:00 ]

“厩舎のエース”クラウンレガーロでダービーへ挑む日吉正和師

 【G1ドキュメント=21日】日吉正和、41歳。一昨年に開業したばかりのトレーナーだ。騎手としては藤田や四位の同期で91年デビュー。03年に引退するまでの約12年間で93勝を挙げた。ダービーに送り込むのは自他ともに認める“厩舎のエース”クラウンレガーロだ。騎手、調教師を合わせて、競馬人生23年目での初出場。さぞかし緊張しているだろうと岡崎は想像していたが、指揮官は意外なほど冷静だった。

 「人気を集めていないのもありますけどね。今はレガーロをどうやって仕上げるか、どうやって東京の芝2400メートルをこなすか、それしか考えていません。当日はお客さんの数も凄いと思うし、また違うと思いますけど…」

 口調は淡々としている。しかしそこは実家が「小倉競馬場の近く」と語る九州男児だ。目の奥にほとばしる闘志を感じさせるのは、同じ九州出身の橋口師や松永幹師、幸などと通じるものがあると岡崎は感じる。前走・皐月賞のレースぶりについて聞くと、そんな一面がにじみ出てきた。

 「かなり攻めの競馬をしましたからね。それでもしぶとく踏ん張っていたのは評価できると思います。実績的にマイルの馬と言われていますが、あれで8着以内に残せたのだから、2400でも、と思ってますよ」

 出来についても指揮官は太鼓判を押す。

 「馬がどんどん変わってきてますね。走りに伸びやかさが出て、ストライドが広がっています。先週の動きも納得いくものでしたし、いい状態で挑めますよ」

 輸送は皐月賞と同じく金曜日。土曜日にスクーリングしてから実戦に挑む。「皐月賞でもやったし、いいと思うことは、何でもやっていこうと思います」。

 決して慣習にとらわれない若き指揮官の挑戦は、まだまだ始まったばかりだ。

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2013年5月22日のニュース