【JCダート】イジゲン“出遅れ癖”克服 剛脚見せる

[ 2012年11月27日 06:00 ]

3歳でのダート界制圧へ意気込むイジゲン

 イジゲンは破格の末脚の持ち主だ。ハイレベルな3歳世代の中でも、その切れ味はNo・1と言える。ダート7戦中、6戦で上がり3F最速をマーク。古馬に挑戦した秋2戦でも非凡な末脚を発揮した。特に前走の武蔵野Sは圧巻の内容だった。

 スタートで3馬身ほど出遅れる致命的な不利。それでも、ラスト800メートルから外々を回って追い上げると、直線は馬群を一気にのみ込み、ラスト200メートルで後続を2馬身以上突き放した。初コンビを組んだムーアは「G1クラスの凄い素質を持っている。1度乗っただけで大好きになった」と乗り味を絶賛した。

 英国の名手をうならせるほどの衝撃Vだったが“出遅れ”という悪癖を露呈した。これまでも出遅れ癖に悩まされてきただけに、陣営はウイークポイント克服に力を入れている。

 橋本助手は「課題のゲート練習に重点を置いている。練習では実戦のようなそぶりは見せない」と報告。続けて「ゲートを普通に出て、ある程度の位置で競馬できれば」と期待を寄せた。

 課題を克服できれば、01年クロフネ、05年カネヒキリ、06年アロンダイトに続く、3歳馬でのダート界制圧が見えてくる。同助手は「新興勢力も出走してきて、主役は変わりつつある。ここでどんな競馬ができるか。試金石になる」と力を込めた。

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2012年11月27日のニュース