【セントウルＳ】サンカルロに吉兆のダブル虹

　【東西ドキュメント・美浦＝４日】「ダブルレインボーだぞ！」。雨が上がった午前６時、南調教スタンドから大久保洋師が飛び出してきた。携帯電話を手に何やら空を見上げている。寺下がその視線の先を追うと、そこには空一面に広がった大パノラマの虹。師は「よく見てみろ。虹が２つ重なっている。ダブルだ」。さすが日頃から、管理馬のわずかなしぐさの違いに目を凝らすベテラン調教師。鋭い観察力に脱帽だ。

　そんな指揮官はサンカルロをセントウルＳに送り込む。「昨年より１週早く帰厩させ、３週連続で時計を出してきた。態勢は整っている」。昨年はゴール前で強襲して０秒２差４着。それ以上の出来なら、馬券圏内は確実ではないか。

　「阪神は悪くても４着に来るイメージだ。あと一歩の競馬が続いているが、ここを目標に順調に調整できている」と指揮官は自信の表情。突然現れたダブルの虹が勝利の吉兆となるか。