【ディアヌ賞】惜しい!ディープ娘ビューティー 仏2冠ならず

[ 2012年6月18日 06:00 ]

【ディアヌ賞】懸命に踏ん張ろうとするビューティーパーラー(左)だが、ヴァリーラに差されて2着。2冠はならなかった

 フランスオークス(ディアヌ賞)が17日(日本時間同日午後)、パリ郊外のシャンティー競馬場で行われ、スミヨン騎乗のディープインパクト産駒ビューティーパーラー(ルルーシュ)は2着に敗れた。仏1000ギニー(日本の桜花賞に相当)に続くG1制覇はならず、デビューからの連勝も4でストップ。勝ったのはムルタ騎乗のヴァリーラだった。

 3番手を進んだビューティーパーラーは直線入り口で早々と先頭へ。後続を引き離し、2冠目前と思われたが、ただ1頭伸びたヴァリーラに残り100メートルでかわされ3/4馬身差の2着。スミヨンは「いい競馬だったが、勝ち馬が迫った時にもう脚は残っていなかった」と無念そう。ルルーシュ師は「私の作戦ミス。ペースメーカー(ベストオブオール)に逃げを徹底させなければいけなかった。ただ、3着馬は(3馬身)離した。決してマイラーではないことは証明できた」と語った。

 師は夏を休養に充て、秋はヴェルメイユ賞(9月16日、ロンシャン)でG12勝目を狙うと発表。このレースの戦い方次第で凱旋門賞(10月7日、ロンシャン)も見えてくる。ディープ娘は次の夢へと走り始める。(パリ・沢田康文通信員)

 ◆ディアヌ賞(仏オークス=G1、芝2100メートル)
 (1)ヴァリーラ(ムルタ)2分10秒1
 (2)ビューティーパーラー3/4馬身
 (3)ラジュワ3馬身

 ▽ディアヌ賞 フランス牝馬クラシック第2戦で仏オークスとも呼ばれる。1841年に第1回が行われて以降、芝2100メートルで争われ、仏の3歳最強牝馬決定戦として位置づけられている。ここで上位に入った馬は秋にヴェルメイユ賞(9月16日、ロンシャン)を目指し、さらに凱旋門賞へと向かうのがパターン。

 ▽シャンティー競馬場 パリの北42キロ、観光地として有名なシャンティー城に隣接している。1周2300メートル、直線550メートルの右回りコースで、3コーナーの向こうに美しい城がそびえる。周囲に広がる約7000ヘクタールの森にはパリ市民が週末を過ごす別荘や、有力厩舎が使用する調教場が点在する。

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2012年6月18日のニュース