【フローラS】蛯名サマー、樫戦線に殴り込み!

[ 2012年4月17日 06:00 ]

 3月24日、阪神の君子蘭賞。後方追走から大外を突き抜けたミッドサマーフェアの強さは衝撃だった。前週アネモネSの無念の除外で確勝を期した関西遠征だったが、ゴール前は四位が手綱を抑える余裕。それでいて、同日&同舞台のG3毎日杯(優勝ヒストリカル=勝ち時計1分49秒6)とわずか0秒1差の1分49秒7で悠々と駆け抜けた。

 小島太師は少々悔しさも交えて、冷静に振り返った。「トライアル(アネモネS)に使えていれば、勝ち負けだったと思う。男馬の重賞と遜色のない時計だったからね。それも流してあの時計。桜花賞に間に合わなかったけど、素晴らしいものを持っている」。

 初白星を飾った4戦目の未勝利戦の1分34秒4は同開催のフェアリーS(優勝トーセンベニザクラ=1分35秒5)を大きく上回る好時計。G3クイーンC(6着)は敗れはしたが、外からメンバー最速の3F33秒4。随所にキラリと光るものを見せてきた。師は「気持ちも中身も結構タフな馬。デビュー当初はカイバを食べたり、食べなかったりだったけど、今はしっかり食べる。毛ヅヤなんかピカピカだ。神経質になることもないし、精神的にも成長を感じる」と目を細める。

 今週から復帰する蛯名と新コンビ。賞金不足で果たせなかった桜の無念はホームの東京で晴らす。指揮官は「新馬の時から強い相手にぶつけたので勝ち上がるのに時間はかかったけど、内容は濃かった。折り合えるから、距離は延びても問題ない。男馬にヒケを取らない力を見せているし、ここをクリアすれば選択肢も増えてくる」と気合を込めた。自慢の剛脚がサク裂すれば、王道のオークスはもちろん、賞金加算で全てのG1挑戦の道も広がる。大事な、負けられない東京開幕戦だ。

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2012年4月17日のニュース